概要
見目の麗しさがなんになる? 働く美男美女の本心、そして性指向
靴屋のアルバイト店員「王子」、エスニック雑貨店の人気者「姫」、化粧品総合レジに立つ男装の麗人さながらの「姫王子」。
大型スーパーで働く美しく華やかで人目を引く男女。
フロアをまたぎテナントをまたぐ、異性愛、同性愛、両性愛、無性愛。
彼らよりもう少しだけ「平凡」であるはずの、生活日用品売り場を庭とする主人公アルバイターの目には、いかに映るのか?
大型スーパーで働く美しく華やかで人目を引く男女。
フロアをまたぎテナントをまたぐ、異性愛、同性愛、両性愛、無性愛。
彼らよりもう少しだけ「平凡」であるはずの、生活日用品売り場を庭とする主人公アルバイターの目には、いかに映るのか?
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!自分の弱さと幼さと向き合い受け入れて、王子は前に進む
大型スーパーマーケットという狭い世界で生きる個性しかないような人々の物語が、主人公の「俺」による少しだけ引いた視点で語られていく。
そんな折、「俺」は容姿端麗な「靴屋の王子」と友人となり、彼の恋模様を見届けることになる。
特にお気に入りなのは、王子が自身の精神的な幼さと向き合い、それを認めて行動に起こすところだ。それまでどこか甘えといったものを持っていた王子が精神的に成長を遂げたのは、読んでいてこちらも嬉しくなる。
王子と「俺」との友情が築かれていくのも、実に爽やかなものだ。
「姫王子」という手強いライバルが登場し、王子の恋路は険しいものになる。
果たして「俺」はどのような結末を見届け…続きを読む - ★★★ Excellent!!!身近に感じていても、二度と会わなくなる日が来る。それが同僚。
舞台となる7階建ての大型スーパーマーケットには1階のフロアに靴と化粧品、3階に凝った輸入雑貨テナント、6階に日用品売り場が配置されている。
それは誰の身近にも存在していて、ロケーションを容易に思い浮かべることができる一方で、1日の売り上げは各フロアが閉店時に一箇所へ報告すること、レシートと現物の誤差は五百円までなら面倒なことにはならないことなど、「お仕事モノ」を読む好奇心も満たされる。
同じ場所で働くという浅い縁で知り合った登場人物たちが、その縁を深めていくのか、切っていくのか、切られたりもするのか。
続きを楽しみにしています。