概要
E〇CELで、無限の猿を作ろう。
無限の猿定理――
猿がタイプライターの鍵盤をずっと叩き続ければ、シェイクスピアの作品と同じ文章が出来る(はず)という夢のある話。
そして私の本来の職業はプログラマ……のはずなのだが、肝心なプログラミングの仕事は全くと言っていい程なく、やきもきした気持ちを持っていた。
だから、どこかのサイトでこの定理の存在を知った時、目が覚めたような気がしたのだ。
そうか、プログラマの端くれならば、小説くらいプログラムで書いてみせるべきじゃないのか!!
なんたって、時間さえあれば――猿ですら、世界レベルの文章を残せるわけなのだから!!
かくして私の戦いは始まった。
ただし、プログラミングのやらなさ過ぎで、完全に文法やらクラス構成やらを忘れてしまった私は――E〇CELを起動したのだった。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!究極の小説を生み出す装置、それは「E〇CEL」
無限の猿定理、それは無限に生きるお猿さんが、タイプライターを無限に打ち続けると、いつかはシェイクスピアの小説と全く同じ内容の文字列を打ち出すこともあるという、有名な思考実験の一つだ。
そして本作の作者によるキャッチコピーは『E〇CELで、無限の猿を作ろう。』
そう、このキャッチコピーの通り、本作ではプログラマである作者が表計算ソフト「E〇CEL」の様々な機能を使って、全くのランダムから意味のある文章を作り出そうとする壮大な実験が描かれているのである。
そして描かれる苦難の数々、作者は最初、実験の元ネタにちなんで「シェイクスピア」という文字列の生成に軽い気持ちで挑戦するが、このたった7文字…続きを読む - ★★★ Excellent!!!やったわこれ。
軽妙な文章ながら、今のところカクひと向けのエクセル入門と化しています。文章が非常に要点を抑えていてわかりやすい上、時々ツボにはまる微妙なギャグが刺さります。
自分の代わりにアプリが勝手におもしれー物語を書いてくれんかな、などと締め切りに追われた者なら一度は考えたことがあるでしょう。
でも、まさかこれを題材にして小説を書くとは! もしかしてこの文章もAIが書いていた、などというオチになるんだろうか。
ちなみに、自分もやったことがあります。
GA検索して完全にランダムな文字から任意の20文字からなる文章を育成するまで0.05秒(VBA)でした。既存の文字列との参照なのであまり意味がないですが…続きを読む