概要
臨床心理士としてふさわしいのはどんな人間なのだろうか
神田雄一は、大学病院の精神科で臨床心理士として働いている。
統合失調症、境界性人格障害……閉鎖病棟の患者さんとの関わり。
病院スタッフとのトラブル。
尊敬する精神科医からの言葉。
「自分は臨床心理士に向いているのか、臨床心理士にふさわしい人間とはどういうものか」
そう自問しながら働き、自分なりの答えを見つけて行く。
統合失調症、境界性人格障害……閉鎖病棟の患者さんとの関わり。
病院スタッフとのトラブル。
尊敬する精神科医からの言葉。
「自分は臨床心理士に向いているのか、臨床心理士にふさわしい人間とはどういうものか」
そう自問しながら働き、自分なりの答えを見つけて行く。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!理解と納得の差異を描き出す見事な筆致
どうか不謹慎な言葉から始める私を許していただきたい。
この小説は、純粋に読み物として非常に面白い。
興味深く、得るものがとても多いからだ。
面白いというのは、先に言った通り精神という領域について語るこの物語にしてみれば、やはり不謹慎な言葉かもしれない。
だが、のめり込んでしまうぐらいの筆力が、私の読書欲を刺激してやまないのである。
内容についても、心理や病に向き合うものとして、感心と納得をもって響くものである。
しばしば、我々は医師や臨床心理士のかたを、人間として完璧な存在であると錯覚してしまう。
しかしそれは誤解であって、彼ら彼女らもまた、専門知識をもち、忍耐強いだけの常人であるこ…続きを読む