お望月さん

お父さんの秘密が明らかになって感動していたのに、搦手で文学賞をとりに行く姿勢にズッコケました。そういところだぞ！がんばれ。

と思って感心してたらイモスノオットスで膝から崩れ落ちて皿が砕けました。もう交換用の膝がありません。 真面目な顔ですっとぼけつつ、暴君と激突する熱い展開に加え、村人たちの「歩け」と…続きを読む

本作は、あまりにフレッシュな言葉を選んでいるため掲載された時点で化石化が始まっている。はやい、早すぎる。もはや古典の風格がある。

丁寧にレギュレーションを読み込んだ上でギリギリのバイオレンス表現に踏み込んだ意欲的な作品。 よく知られた世紀末世界を背景に心温まる３分間の心温まる交流が描かれている。 バギーの…続きを読む

リーダビリティが絶無です。なんせ全ての文字にルビがついていて文字数が二倍になっているので。 ところが、この作品は音楽（エモーション）なので文字を追う必要はなく、文法を追わないで耳…続きを読む

この小説はどんなジャンルですか？と問われたならば「銃撃戦で赤いドラム缶を撃つと大爆発するやつ」と答えるしかない。 英雄本色めいた銃撃戦とオカルト呪術バトルが融合した本作は、娯楽オ…続きを読む

最終節「黄昏のブッシャリオン」直前まで読了。 白毫から放たれるビームによって全人類を強制成仏させようと迫りくる金彩の二足歩行大仏。大仏の群れに囲まれた人類はもはや滅亡寸前であった…続きを読む

笑ってやるかと思ったのに完全に笑っておばけ界へ堕ちたので、おまえもいっしょに堕ちろ！

カクヨム 、夏のオールタイムベスト。 日本沈没2020と同じ内容をよりスマートに「」に語らせている。 ジリジリとした夏の風景は心地よく、何かが起こりそうでやっぱ何も起こらない、少…続きを読む

カクヨムのランダムピックアップから手に取りました。 田舎暮らしと「カウントダウン」というストレートな言葉の取り合わせが、とてもかけ離れており、とても異化されている。 生命の残り日…続きを読む

どう表現したら良いのかわからない、そんな感情に包まれている。人生ゲーム中の他愛のない応酬と耳心地の良い屁理屈によって、僕らは世界に引き込まれていく。 少しずつ明かされる二人に共通…続きを読む

バンブーエルフ全部入りお得セットでした。この破壊の規模は、もはや魔王と呼んで差し支えないのでは。

この演目から目を離すな。 舞台上の噺家は、一本の扇子だけであらゆるものを表現する。 扇子を箸に見立てゾゾゾと音を立てて啜れば、そこには熱々のかけそばが出現する。啜り方ひとつでつゆ…続きを読む

「ダンジョンに適応しすぎた父親の様子がおかしい」というのはよくある話だけれど、後半の視点人物のドライさや意図的に放置したことによる魔人の発生、荷物の重さと反比例する想いの重さが丁寧…続きを読む

比較的親しみやすいグルメを題材としていて食材も例のアレという「出オチ」の烙印を押されかねない作品なんだけど、この作品のキモは作者の筆力が滲み出る解像度の塩梅だと思う。 安酒を飲み…続きを読む

リモートワークという、画面の向こうで何が起こっても安全である、という環境を逆手に取り、画面の向こうに手出しが出せない、おまえは誰も救えない、という絶望感に仕立て上げる手腕が見事。 …続きを読む

邪悪な悪役令嬢ミホスお嬢様は、他害的な悪役ではない。その身に刻み込まれた良識や気位を逆手の刃で切り離す。その姿勢を悪と呼ぶ生粋令嬢である。 彼女は夜気に紛れ酒精を浴びて悪行三昧を…続きを読む

「走れメロス」を始めて手に取った時の感動を覚えている。 友情に篤く、困難を乗り越える勇気を持ち、狂おしいほど義理堅い。メロスと言う男は、友人を身代わりに仕立てがちな欠点を除けば最高…続きを読む

不死の代償に世界の支払ったものは「すべて」であった。 不死の王は夕陽から逃げて落日のない白夜の世界へ。 やがて宮殿を夕日が照らし…… 美しい枕草子からはじまり、残酷に終わる。その…続きを読む

これは個人的な感想になります｡ 独り言だと思って下さい。 数年前、車で道路を通行中に駐車場の車止め、車輪止めと読んだ方が正確でしょうか｡そこに座り続ける中年男性を見かけたことがあ…続きを読む

ううむ。
読後にタイトルを眺めてみると、「金で買える時間」が意味するものがなかなかどうして複雑な味がしてウォッとなり、これはホラーですねーという味が舌に残ります。

私はコウメ太夫という存在を知らずに本書を手に取りました。 ところがどうでしょう、その存在を知らずとも散っていく女神達のしかばねの山に知らずとつられ笑いしていたのです。 コウメ太夫…続きを読む

人を殺したことがあると確信する男が狂人の鋏を振り下ろす。だが……という謎かけが残されるサスペンスだ。 殺人感覚が異化された世界で僕らは答えのない「感覚」を頼りに真実の狭間に吸い込…続きを読む

腕が立つ酒クズ最強主人公（アホ）が仲間に見限られて独立をするという自業自得な発端から始まる物語なんだけど、陽性で愛嬌のある主人公と、それに挑む魔王幹部達という構図が神話類系でいうと…続きを読む

生首の配達というギョッとさせる幕開けの後はノンストップの奇妙なほどに爽やかなAPアクションが連続する。派手なアクションと気が利いたタッチダウンまで含めて、完璧なジャンプ新連載の第一…続きを読む

様々なクラスや種族のレビューが入り交じり、それを読み解いていくことでレビューの裏側にある、何らかの物語が読み取れるようになるという新鮮な切り口の物語。とても楽しく読ませていただきま…続きを読む

私は今、感動している。自分なりのやり方で世界を愛し、諦めていた少女が羽化する、その瞬間を目の当たりにしたからだ。鮮烈な「世界が低く見える」体験。それは外から見れば立ち上がっただけの…続きを読む

たしかに何も起こっていませんでした。確認はしていませんが……

とにかく引き込まれる語り口。一方的な人でなし女の雑談を聞かされながら（このまま殺されるのか。それも悪くないな）と納得させられてしまう冒頭エピソードが群を抜いて良い。 世界観に目を…続きを読む

この物語を読み終えたファンの中でAdeyakaを嫌いになる人間はいるだろうか。報われないバンドライフにも腐らず道を踏み外してしまった四人。もともと音楽のセンスはあった。まじめにやっ…続きを読む

破天荒な登場人物、桁違いにインフレした数字、架空の都市、様々な要素から「悪ふざけに過ぎる小説」という先入観を持たれがちな本作だが、ひとまず『なにが利休に起こったか 』の章まで読んで…続きを読む

「築五分、徒歩三年」「隣のコンビニまで150Km」そんなフィクショナルな誤字が本当だったとしたら？ 思考実験の果てに生まれたのがこの無限の荒野砂漠であろうか。 世間ではなに不自由…続きを読む