志村麦穂

性癖小説選手権に寄せて書きました。 性癖:一見地味な人が、実は凄い能力を隠し持っている。見た目が弱そうで頼りなさそうであればあるほど良い。 性癖:お前はもう死んでいる。

母が入院した、と姉から電話で聞かされた。

私の住む部屋の隣に、大柄な男の人が越してきた。

　その映画は、ブルース・ウィリス主演の『シックス・センス』だった。観たことはないが、内容はなんとなく知っている。タイトルを彼女が告げた時、僕の第六感が頭の中で警告音を発した。彼女…

サメの出現を予知できる友人のお話。

怪文書です。 【「びっくりするほどユートピア」をいかにかっこよく書けるか】という自主企画に寄せて書きました。

二刀流とは 1 両手に1本ずつの刀を持って戦う剣術の流派。宮本武蔵の創始した二天一流（二天流）などが有名。 2 酒も甘いものも両方好きなこと。また、その人。両刀づかい。 3…

怪獣伝説の残るとある港町。あるとき、一晩のうちに、壊し尽くされてしまう。 そこで生まれ育った兄妹は、伝説の怪獣を一目見ようと、探しに行くが…… ※『第一回怪獣小説大賞』に寄せて…

第一回怪獣小説大賞参加作品です。 イベント「◆第一回怪獣小説大賞」 https://kakuyomu.jp/user_events/16816700429633993474

　妖怪怪異譚を題材にした掌編短編小説集です。コンセプトは「ゾッとするほど美しい物語」となっています。それぞれは独立していますが、様々な味わいのある作品群となっていると思います。 …

新釈シリーズの第2作です。 民間伝承の分福茶釜を現代風にアレンジしました。 拙著ですが、読んでいただけるとありがたいです。

「有馬山　ゐなの笹原　風吹けば　いでそよ人を　忘れやはする」ある日の授業中、目に入った和歌で、高校生のダイバは不思議な感覚に襲われた。 「どこかで聞いたことがある——」 そんな思…

「第一回怪獣小説大賞」によせて書きました。

　とある辺境の街の大聖堂、神の花嫁を選考するための会場に、手違いから紛れ込んでしまったごく普通の少女・ミカル。 　困惑する彼女に声をかけてきたのは、なんと自らを「神」と名乗る不審…

近未来。超越知性の招きで人類が初めて降り立った太陽系外惑星には、理論上知性を持ち得ない生物しか存在しなかった。だが超越知性は現に存在する。神の如き導きを示した神の如き存在は、いっ…

「神様になりたい」と言い出してから、十年後に「神様になった」幼馴染のお話です。

宗教と名の付くものは、どいつもこいつも人間さま専用。 どこかに吸血鬼用の宗教はないものか？　ないなら、オレたちで作っちまおう！ 人間（アカスナ）の世界で正体を隠して暮らす、吸血鬼…

小学五年生の頃からいじめを受け続けていた中学一年生の秋野翼は、要求された金を持って来られなかったことでいじめっ子に命を奪われてしまい、短い生涯を閉じた。 その三か月後、いじめに関…

強大な力で諸侯を従え、広大な国を築き上げた宇王こと江青虯。宇国の中原統一の功労者でありながら、その興隆を見ることなく病死した軍師、温文洸。天界の神となった温文洸は、同じく天界に迎…

b and ♭ Ball and Flat 異なる文化や言語がぼくと彼を隔てませんように。第三回偽物川小説大賞参加作品です。 引用：「春に」谷川俊太郎

これなら二万文字書けるな！と思ったら七千文字で終わりました。 偽物川「神」＆「逃避行」「逃避」テーマで書きました。 実在の人物などには一切関係ありません。

『「逃避行」「逃避」がテーマの小説（新作書き下ろし限定）』によせて書きました。

「第三回偽物川小説大賞」によせて書きました。

20世紀の、実際にあった戦争が舞台ですが、歴史小説でないのはもちろん伝奇というにもトンチキが過ぎるので現代ファンタジーにしました。人間は神を殺せるか。そういうテーゼに挑んだ作品で…

水泳部の顧問である雪丘は、部員を伴って東京の離島である鬼車之島に上陸した。しかし、部員たちは練習する気などなく、南の島の海水浴場で気ままに遊び始める。その彼らを、恐ろしい海の魔物…

鬼車之島での戦いの後、鮫滅隊の凪義とゼーニッツ、射地助は新たなサメを追うために本土に上陸した。凪義とゼーニッツの二人は支部の隊士である少女と合流する。底抜けに明るい少女にやや辟易…

高校生の俺──甘木創（あまき・つくる）は、久しぶりに藍川真夜（あいかわ・まや）と会う。それは、いつかした「一緒にアップルパイを作って焼き立てにバニラアイスを添えて食べる」という約…

祝⭐︎殺戮オランウータン大賞受賞！ 殺戮オランウータン。 それは人を殺してもおかしくないようなオランウータンである。 オランウータンの膂力と殺戮技巧者の頭脳を併せ持った、トリッ…

　誕生日でも、結婚記念日でもない。 　今日は私と彼が出会った、大切な想い出の日だから――。 　イメージイラストあります。 　https://kakuyomu.jp/users…

島崎瑠衣は、親友の藤村幸恵とゼミの先輩である田中一を付き合わせるため恋のキューピッドとなったが、それは自分の片想いの相手に恋人を作らせる行為だった。お菓子作りの得意な幸恵から協力…

この世界には エルフをはじめとする様々な種族が暮らしています この大陸は ただ一つの帝国によって統治されています この帝国では 誰も魔物や怪物の脅威に怯える必要はありません です…

ホラー短編集です。 幽霊ってパソコンやスマホの光が大好きらしいですよ。 ほら、あなたの後ろにも——。

エドワードは兄夫婦の忘れ形見の少女を養育している。病弱な上に食の細い「彼女」に食事をとらせて薬を呑ませるのは中々の難事なのだが── 19世紀の上海租界をモチーフにした世界観で…

「第一回アップルパイ（恋愛）文学大賞 」によせて書きました。 文体診断ロゴーンによれば、「浅田次郎　85.1　松たか子 84.9　小林多喜二　83.6」とのことです。

自主企画「偽教授雨天杯」のために書きました。複数投稿すみません。縛りがあって書くの楽しいです。でも条件満たしてなかったらすみません。チキンです。

2020年夏、多摩川の河川敷を占領した緑の怪物。それに対して人類はあらゆる手段を用いて戦いを挑む。しかし、抑え込みに失敗した人類はとうとう、最後の手段に出た。

「あたしの名前は赤眼のセンリ。芸を売って生計に変える芸人さ。さてさて、今回話すはあたしが腐れ縁のあの差配屋、サジの野郎と出会った話。恥ずかしいことに銭無し飯無しの行き倒れをあの野…

中性的でか弱い容姿のためにいじめを受け、引きこもりとなってしまった少年、神宮司忍（じんぐうじ・しのぶ）は、従姉の魚住結菜（うおずみ・ゆうな）の所に通い、彼女の水槽管理の手伝いをし…

　宝石商の権藤氏が殺された。同居していた姪の富江、六実、百合子が容疑者として浮かび上がったのだが……。 （自主企画『三題噺の競作４「花」「時計」「鉱石」』参加用に書きました） …

「偽教授死計杯」によせて書きました。 ※2021年9月3日　ジャンルをミステリーに変更しました

「第一回アップルパイ(恋愛)文学大賞」ボツネタです。全然甘くなくなったのでボツになりました。

　高校時代、まるで熱病に浮かされたかのような、女同士の恋。 　それから七年の時を経て、ようやく清算する覚悟を決めた女が、当時の元カノに立ち向かう。 　かくして再び出会ったのは、食…

席替えで後ろに席になった人は、悪い感情が見えて触れて食べれるらしい。いつも肩の重い私は、今日も食べて貰っている。 第三回こむら川小説大賞作品。 百合系……？ホラー……？です！…

静かな時の流れは美しい。私は、幽霊のように見えたその人に会ってはじめて静謐を知った。 その人の死は、呪いか愛か。 同居する老女は、何も語らず身を隠した。 慙愧の念を抱えながら。…

自主企画「三題噺の競作３」のために書いた短編です。 お題は「お盆」「蚊」「お墓参り」 そのものずばり。お墓とお墓参りを描いたショートショートです。オチはなし。

章吾は、住んでいるアパートの近くの屋台バーへ大学の友人二人と向かう。お盆に郷里に帰らない連中だけでちょっと飲もうという話が持ち上がったからだ。その帰りに追い越していった浴衣姿に、…

『三題噺の競作３　「お盆」 「蚊」 「お墓参り」』によせて書きました。 ちょっとした怪談です。

『三題噺の競作３　「お盆」 「蚊」 「お墓参り」』によせて書きました。二作目です。

私にその気はないのである。まったくもって、誓っても良い。だが、どういうわけか、私は物心付くまえから、たくさんの生き物を「ころして」いたらしい。 第四回こむら川小説大賞参加作品。…

少女と僕の、夏の想い出の話。