一切の無駄がない物を読んだという気がします。 タイトル、キャッチコピー、第一話の文言ですら、この物語には必要な文章だったように思います。読了後にそれぞれ意味が分かったときに、ああ……という言葉しか出ないかもしれない。 姉妹だからこそ、というのでしょうか。深い愛憎というものを見ました。 手紙の形で物語られる二人の人生は、読み手にも色々な感情を想起させ、ラストに向けて不穏な空気を感じさせますが……。 手紙によって最後に残されるものが何か、ぜひ最後まで読み切っていただきたい一作です。
誰よりも憧れて大切だった双子の姉の千鶴への手紙。そこに綴られていたのは、千鶴と「私」との大切な思い出と、それがどうしようもなく壊れていく様で。 けれど、最後まで読んだ時、この物語のタイトルの意味に気づいて思わずうわああっと声が出てしまいました。 封筒の表書きにあった通り、とにかく最後まで読んでいただきたい一作です。
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