タイトル通り、「あなた」=千鶴を死なせるための手紙です。手紙によって?あなた?を死なせるとはどういうことなのか。構成が面白い作品です。
一切の無駄がない物を読んだという気がします。 タイトル、キャッチコピー、第一話の文言ですら、この物語には必要な文章だったように思います。読了後にそれぞれ意味が分かったときに、ああ……という言葉しか出ないかもしれない。 姉妹だからこそ、というのでしょうか。深い愛憎というものを見ました。 手紙の形で物語られる二人の人生は、読み手にも色々な感情を想起させ、ラストに向けて不穏な空気を感じさせますが……。 手紙によって最後に残されるものが何か、ぜひ最後まで読み切っていただきたい一作です。