『偽教授雨天杯』という私の自主企画に書き下ろしていただき、そしてその企画で「グランプリ」に輝いた作品です。しかし、輝いた、という表現が違和感を覚えるくらい、ぞっとするような手触りの、寒気のするような作品です。グロテスクではあるんだけど単純なホラーともまた違う、あなたの心の中に手を突っ込んでくるような作品。きっと、あなたも忘れられなくなります。
一通の手紙があります。女性の友人に宛てたものです。ていねいに書かれていますが、その内容は――言葉ではなく文字で書かれているからこそ怖い。感情が読みとりにくい文字だからこそ、にじみでる恐怖があります。気になる方はぜひ読んでみてください。
手紙形式なので、いろいろと想像が膨らみます。なので、怖い。彼女の凄まじさが伝わってくると、同時に周囲の感じるであろう想いも伝わってきて…。また、このあとのことなんかもいろいろと考えてしまいます…。
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