このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(303文字)
爪を隠すと言いますが、人を見た目で判断したまでは仕方ないとして、どうして表に出してまで優位性を取ろうとしてしまうかねと哀れみがあります。語り手が爪を隠せていたなら、牙を向けられることもなかったかもしれない。それはもうはち合わせた瞬間から無理な話だったのかもしれませんが。多少捻くれた見方をすると語り手が内側から溢れるものの熱や目の前の人物から投げかけられた理由によってこれから自分が向かう先を知る、そしてそれはもう遅いというような意識の流れ………………好き(初めてプロポーズする時の言い方)