「籠の鳥」を含む小説

　ユラリと揺れ、微かにその場を照らす灯り。 その灯りが揺れる度、壁に伸びている影が同じように揺れる。 　その景色はもう、何度も見ている少年の姿があった。 　少年は日々考え続け…

｢俺が、いつかきっと貴女を自由にする｣ 　その約束の上に、幼い二人―墨彦と琴音の恋が芽生えた。 　年月が流れ、夏。庭師として北園家に仕える墨彦は、未だ色褪せぬ想いを抱いていた。…

籠の鳥の姫君が野卑だと思われた男と結婚することになり、幸せとは何なのかを見つけていくお話。

　暢気でおおらかな辺境伯爵家に降って湧いた王太子との婚約話。 　厳しいお妃様教育や過酷な政務に明け暮れる日々を厭い、婚約者から外れるべくエカテリーナは王太子に嫌われるため、悪役令…

幽霊になった令嬢と、彼女を閉じ込めていた青年の話。 ※「小説家になろう」にも投稿しています。

「私は人を殺しました！でも仕方なかったんです。このままでは私は殺されてしまう。お願いですから誰か助けて！」　恒天観測員・出雲真昼は、孤独な観測基地で機器の点検作業に没頭していた。…

親が決めた婚約を破棄したお嬢様 桃瀬 美桜。だが、親の束縛には逆らえない日々。私は籠の鳥…。ある日ひょんなことから不良男子 葡波 翔と出会う。なぜか親近感がわくがなんだか訳ありの…

烏翠国の都にも、遅めの春がやってきた。 ラゴ族の姫君で今は王族の邸で暮らすレツィンは、 友人の敏や承徳とともに凧を揚げ、将来を占う。 すでに籠の鳥たる運命が決まっている彼女は、 …

「藤浪（ふじなみ）屋の薄雲（うすぐも）花魁に会いに行きな。『あいつ』ならお前の助けになるかもしれねえ」 新米同心の遊馬（あすま）隆正（たかまさ）は、上役の勧めに従って吉原を訪ね…

北方の国で生きていたポリーナは、ある日突然、誘拐されトゥルハン帝国の皇帝の妾として売り飛ばされてしまう。 そこで「ヒュマシャ」という名をつけられた彼女は、教育期間を終え、ようやく…

誰もが望む彼の婚約者になった。彼は婚約者を愛している。 彼は今日も婚約者の美しい声をせがんでいる。 『小説家になろう』『pixiv』『アルファポリス』でも投稿中。

獣皇院蜂華は、崖の上の邸宅で暮らしている十八歳の可憐な少女。 裕福な家庭に生まれ、絶世の美女であり、心優しく涙もろいが怜悧な頭脳を持つ令嬢でもある。 そんな尽善尽美もつ境遇であっ…

自由の形であるべき感性が 人という「籠」に閉じ込められる それは窮屈で 時には辛く 私たちを苛みますが 思いもかけぬ 明るく開放的な気分にも 確かにさせてくれるのです 「…

致死率100パーセントの病に13年間侵されている少女、西城翠。施設から出たことがない彼女は、自分と同じ顔をした姉と出会う。この出会いは彼女に何をもたらすのか？ 平凡な姉妹の少し変…

〘あらすじ〙 かつて世界の覇者であった、アナトルキア帝国。 しかし世界は新たな国を中心に、大きく動き出そうとしていた。 そんな帝国の首都である港町に、一人の姫と、第二皇子が後宮…

童話というか、砂漠地帯をふんわり舞台にした神様ちっくな女の子の話。

ある日父親から託された秘密の箱。 そこにはかつて滅びた王族の末裔の秘められた物語が綴られていた。 鳥編 絶大なカリスマを持つ女帝の元に生まれた娘は、孤独な青春期を過ごしていた。…

閉塞感。重圧感。責任感。 いつも逃れたいと思っていた。 纏う空気を取り払えたら、きっと空は青いのだろうと信じた。 そんな中で見つけた彼は……。

ある冬の日に、圧政を敷いた王が弑逆された。 氷の魔女と称される冷徹な王女は、城の一角に隔離され、他国の兵士に見張られながら、過ごしている。 閉ざされた小さな部屋。 魔女の持ち物…

日高。 籠の鳥のあなたを自由にすることが出来たなら。 もう一度あなたを取り戻すことが出来たなら。 私の出来る全てをかけて走りぬけるの。 あなたをもう一度抱きしめたいから。