概要
かつて世界の覇者であった、アナトルキア帝国。
しかし世界は新たな国を中心に、大きく動き出そうとしていた。
そんな帝国の首都である港町に、一人の姫と、第二皇子が後宮から抜け出し潜伏していた。
二人は自らの自由を勝ち取るために、海の向こうにある大地へ行こうとするが……。
戦闘力が強めの箱入り踊り子娘×幽閉されて育った第二皇子の逃亡劇ファンタジーです!
いつか出した公募の短編(落選)が、丁度このタイトルに合ってるなー、よし出そう! と思った作品です。
……色々書き足したら、長くなって申し訳ないです。
[第2期] 同題異話SR -Aug.- 『願いをさえずる鳥のうた』に参加させていただきます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!閉じ込められてきた第二皇子と踊り子の自由を勝ち取るための逃避行
オスマントルコ時代をモデルにしたファンタジー中編です。
王家の妾たちが暮らす後宮で育った少女、カシワは第二皇子であるために同じく後宮の鳥かごのような部屋の中で育てられた少年セリムと幼馴染でしたが、二人は自由を求めて逃げ出します。
しかし、彼らにも追手が迫ってきて……。
実際の時代をモデルにしているだけあって、その背景には重く暗い設定が描写されていますが、それを感じさせないくらいに主人公たちが前向きで明るく、アクションシーンはコメディのような雰囲気があって、気軽に読むことができます。
主人公たちの頑張る姿も見ていて応援したくなりました。 - ★★★ Excellent!!!後宮の女と、鳥籠の皇子の、自由を勝ち取るための逃走劇。
宮殿に閉じ込められるのは、『後宮』の女たちと『鳥籠』の皇子たち。
皇帝の妾として連れてこられた女達も、皇帝の血を引く王子たちも共通して言えるのは、そこに自由が無いこと。日々ドロドロした争いが繰り広げられる後宮で育ったカシワと、自由の無い場所で飼いならされていた皇子セリム。しかし、ある時カシワがセリムを誘拐して逃亡したため、宮殿は大騒ぎ。
後宮育ちの女が皇子を誘拐するなんて、もちろんあってはならない事です。では何故カシワは、セリムを攫ったか。それは二人で、自由を掴み取るため。
宮殿で窮屈な思いをしたまま、一生を終えるなんてまっぴら。迫り来る追っ手を切り抜けて、二人は自由を勝ち取ることができる…続きを読む - ★★★ Excellent!!!後宮の闇から飛び立て!
後宮で育った少女カシワと、皇子であるが故に、後宮(ハレム)の一角である鳥籠(カフェス)にてずっと自由を奪われ続けていた少年、セリㇺ。そんな二人の、自由を求めた逃亡劇。
主人公であるカシワが可愛く、そしてカッコよく、困難に直面しても前に進んで行こうとするその姿を応援したくなります。そしてセリㇺも、最初はカシワに引っ張られている印象だったのに、決める所はしっかり決めてくれます。
そんな魅力的な二人と共に本作を面白くしているのは、この逃亡劇の根底にあると言うべき後宮の闇。
後宮。つまりはハレム。今やラノベですっかりおなじみとなっているハーレムの語源ではありますが、あんな可愛いものとは違います。…続きを読む