屋敷の地下室に幽閉されたラノベ大好き令嬢。
彼女に謁見を許されるのは、ただ身の回りの世話をする爺やのみ。
単なる箱入り娘と思いきや、彼女には隠された重篤な秘密と悲劇があって…?
読者とのキャッチボールを丁寧に丁寧に繰り返し、謎が解けたかと思いきやまた新たな謎が生じる構造が実にミステリーです。待て、その説明はおかしい。さっき起きた現象は何だったのか。その答えがキチンと先に用意してあった嬉しさ、これこそミステリーの醍醐味なのではないでしょうか。
惜しむべきは、設定の領域で本格ミステリーからファンタジーに足を踏み込んでしまった所でしょうか。どちらかと言えば現代ファンタジーやSFが好きな方にお勧めするべきかもしれません。
魔女はいつの時代も迫害を受けるものです。
そうした話が好きであれば是非!