概要
飛ぶ鳥が、咲く花が、こんな想いを抱くなど、誰が考えつこうか。
「俺が、いつかきっと貴女を自由にする」
その約束の上に、幼い二人―墨彦と琴音の恋が芽生えた。
年月が流れ、夏。庭師として北園家に仕える墨彦は、未だ色褪せぬ想いを抱いていた。一方、彼の主家で掌中の珠として育てられる琴音も、周囲に打ち明けられぬ想いを持て余していた。
互いへの恋心を自覚し、ますます想いを募らせる二人をある日突然に引き離したのは、大人達の無情な思惑だった。
育ちきらない子供心に喪失の傷を残したまま強いられた道を歩き始める、墨彦と琴音。しかしある日、二人は再び巡り会う。
「俺は今でもずっと貴女を慕っています!」
「あたくしだって貴方を嫌いじゃないの…」
ぶつかり、傷つけ合う棘。諦めねばならなかった蕾。すれ違う二人に忍び寄る魔手―。
香る花のような恋をして、自由な
その約束の上に、幼い二人―墨彦と琴音の恋が芽生えた。
年月が流れ、夏。庭師として北園家に仕える墨彦は、未だ色褪せぬ想いを抱いていた。一方、彼の主家で掌中の珠として育てられる琴音も、周囲に打ち明けられぬ想いを持て余していた。
互いへの恋心を自覚し、ますます想いを募らせる二人をある日突然に引き離したのは、大人達の無情な思惑だった。
育ちきらない子供心に喪失の傷を残したまま強いられた道を歩き始める、墨彦と琴音。しかしある日、二人は再び巡り会う。
「俺は今でもずっと貴女を慕っています!」
「あたくしだって貴方を嫌いじゃないの…」
ぶつかり、傷つけ合う棘。諦めねばならなかった蕾。すれ違う二人に忍び寄る魔手―。
香る花のような恋をして、自由な
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