「尋常」を含む小説

雨季。濁流に飲まれた人々の御魂を喰らいに、大海から龍が流れを遡ってくる。 その時期を前にして、龍返しの折り媛に選ばれる陰陽博士として活動していた四季すみれは、龍の眷属を封じる人型…

　真田哲郎は、研修を終えたばかりの新米救急隊員。しかし三当務目にして、一当務の救急出動件数が十四件という、尋常ではない事態を経験し、早くも音を上げてしまう。 　そして哲郎は、自分…

８ケタの借金を残したまま、突然事故死した両親。 学校は？　家賃は？　生活費は？　借金の返済は？ 何もかもがわからなくてパニックになっているところに颯爽と現れた、如何にも貧弱な眼鏡…

このお話は、カクヨムにおける 実験的・練習的な性格の作品です。 基本的には短編モノですが、時々文字数の多い長編も あるかも知れません。 グロやエロに注意。 それでも良いという方…

時は大正、和服に身を包んだ凛条兄妹は親の死後、家業である妖怪退治屋を街で営んでいた。日々頼まれる怪事件の数々、悪しき妖怪には兄妹の持つ刃が降り下ろされる。Next初の兄妹主人公が…

30歳会社員のサトウは、交通事故で死に異世界転生を果たす。そこで勇者に任命されたのだが……。 彼に課せられたのは、他のどの勇者よりも早く魔王を倒すこと。それがかなわない場合、待つ…

〈呪いの火〉、もしくは〈祝福の火〉と呼ばれた尋常ならざる力の暴走により、一つの王国が滅んだ。 火は全てを焼き尽くしたが、しかし何かの呪いか、それとも神の気まぐれか、焼かれてもなお…

――――彼女のあめ玉を舐めると、他人の『世界像』が見える。 　現象学研究会通称『ゲンカク』には怪奇現象絡みの依頼がよく舞い込んでくる。 　稲荷佑哉は自由の時間を奪われること…

　古来より鬼を狩る一族の末裔である桜木朝日。はたと気づくと、剣術の習得に明け暮れて年頃の女の子らしいことは何もしてこなかった。「私の青春はこんなのじゃない！」と心機一転、憧れの素…

愛長医科大学医学部に入学した南颯太は、日々の試験や実習に苦しみつつ、医者になるということを学んでいく。そんな大学病院で起きたミステリー事件簿。 ～人物紹介～ 南颯太：ポンコツ…

ぶつかるのは勇者の死を嘆く二人の女ーー 一人は幼なじみの賢者。 一人は許嫁の王女。 勇者が死んだ。 それは魔王に対する抵抗手段を失ったということだ。 ーーーーーーーーー…

みんながちょっとした『能力』をもつ世界のありふれた高校で、肩揉みが尋常じゃなく上手い能力を持つ少年「肩守憩太」は苦悩していた。 「俺もラブコメしたい！」 彼は肝心なところで女…

「ダメ人間の、ダメ人間による、ダメ人間のための祭典。それこそが、ダメ人間コンテスト」。 ――はじまりは唐突に。アオナギと名乗る、うさん臭い男との偶然の邂逅が、 「……ありのまま、…

　精魂——それは世界を構成する、力ある精霊たち。 　この世にあまねく精魂の力を借り、尋常ならざる力を扱う者たちを、人は霊媒師と呼んだ。 　 　領場蓮（えりばれん）は六歳の時、交通…

僕は隣室から聞こえる、誰とも知れない声で目を覚ます。 尋常じゃない声は嗄れた老婆のもので、恐る恐る声のしたほうに向かい、奇怪な現象を目撃する。 深更に現れる老婆の懇願と怨嗟。その…

　あなたは自分の顔をどう思っているだろうか。 　顔に点数をつけるという行為自体愚かであると思うが、そうとわかっていても自分の顔がどの程度のレベルなのかと考えたことのない人はいな…

　中央山脈から、転移魔法で西域に現れたフェンリは、兵士に追われている男を助け、奴隷化されていた冒険者のエルフを開放した。 　その際　手にした魔剣は、尋常なモノではなかった。 ………

ーー人が望めば、どんな願い事も叶える"融資屋"オルヴェルグ。 富も名声も、女も命も、彼に願うーーただそれだけで、等しく願いは叶えられる。 だが、彼の前で二つ目の願い事を口…

大晦日の夜、巫女のバイトに入った菊花（きくか）は困り果てていた。 そもそも人手不足なのに、一緒にバイトをするはずの従妹がバックれた。巫女は自分一人。 そんな菊花の前に、突如、一…

とある地方都市の寂れた駅前にある古本屋『ミレニアムブックス』。 古本屋と名乗っているものの、レトロゲームへのこだわりが尋常ではない。 そんな古本屋で、日々ゆるくレトロゲームを楽し…