勇者になったのはいいけどノルマが尋常じゃない(仮)
夏目
第1話
「それでは説明は以上だ、勇者サトウよ。魔王討伐の健闘を祈る。」
国王ガザルは最後にそれだけ言うと、玉座から立ち上がり部屋に戻っていった。お付きのものたちも、ばつが悪そうにしながらそそくさと王の後をついていった。
部屋に取り残された僕は、膝から崩れ落ちたまましばらく立ち上がることが出来なかった。自分に降りかかった『悪夢』を受け入れることができず、ただただ呆然とするしかなかったのだった。
これは、僕が勇者として、異世界で必死に生き残ろうとあがいた、ある記録の物語だ。
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