勇者パーティーの盗賊
ソロ
序章 おしまい
勇者の死ーー
王女と幼なじみの愛憎の果ての相討ちーー
そして、魔王は人類最後の希望である盗賊の目の前に居た。
盗賊は半ば諦めたような顔をしていたが、魔王は手を緩める事は無い。
持ち前の素早さで魔王の攻撃を紙一重で回避していく。
魔王が顔の横を通り抜けるーー
空気が震え、薄皮が弾け、肉が溢れ落ち、骨が砕け、片目が潰れた。
当たった訳でも無いのにこれだけの威力を生み出す魔王の攻撃。
それを何度も回避していくが、その威力の前に次第に動きの悪くなっていく盗賊。
「これで終わりだ……」
魔王の両腕が真っ赤に光り、巨大に膨張して見せた。
そのとき、様々な記憶がフラッシュバックしていき、盗賊はとある物に手が伸びていた。
本当は愛していた女のために用意していた伝説の蘇生のアイテム。
だが、その女が愛したのは勇者だった。
使うに使えず、今までポケットに忍ばせていたそれをーー
盗賊は最後の力で握りしめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます