大正百鬼夜行
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プロローグ
大正の日本…時代が進み、現在の日本が形作られていく中、和服に腰に刀を差した二人の兄妹がいた。凛条兄妹…彼らは両親亡き後に両親が営んでいた妖怪退治屋を街で開いていた。そして今日も人々から妖怪に関しての依頼が届くのであった…
ー街ー
「お兄ちゃん、今日はあまり人来ないね…」
日々変わりゆく街並み、僕達は都会とも言える通りにポツンと簡易式の机を置いて妖怪に関する怪事件などの依頼を待っていた。僕の名は「凛条秀次」。今は両親から受け継いだこの家業を妹である「凛条美子」と共に営業している。
「依頼が来なかったら今日は早めに畳んで夜ご飯にするよ。」
僕の妹の美子は普段は元気があって凄く可愛らしいんだけど、実は二重人格。もう一人の人格は特殊な場合でなければ表に出てくることはないんだが…
「あのー…」
「はい、何でしょう?」
「妖怪退治屋…ですよね?」
「僕達がそうです。何か依頼がありましたらお話してください。」
若い女性の方が僕達に依頼を申し込んで来た。
「実は…最近夜中に家の周りで騒音が鳴っていて…もしかしたら妖怪の仕業なんじゃないかと思いまして…」
「夜中に騒音…どのような感じの音ですか?」
「何か「ペッタン」というような音と、蛙の鳴き声のようなものが鳴っています。」
ペッタンという音…そして蛙のような鳴き声が鳴っている…となると蛙の妖怪か…?
「分かりました。後は僕達にお任せください。正体が掴めたら後日手紙で連絡致します。」
「あ、ありがとうございます!」
僕は机の上に「依頼遂行中」と書かれた札を出して、美子と共に営業を後にした…
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