「運ぶ」を含む小説

宮廷三神女の一人である水の神女、蒼子。 『婚姻を白紙にしたくば、行方不明の皇子を探し出せ』との王命に従い、無事に皇子を見つけ出してようやく落ち着きを見せた頃、三神女の一人である天…

　ある日、ブラック企業に勤める社畜だったこの俺、犬飼 武流（いぬかいたける）は、道端でわんこのような美少女と出会う。 　裸で座り込む彼女に、俺はヤバい事情があるのかと困り果てる…

『貴方は選ばれました』 一人前だと認められた人間の元に、そう綴られた1枚のカードが届く。 何に選ばれたのか……それは、その人の“適正役職”だ。 村や町を出ればモンスターが蔓延る…

あなたは、魚を食べる時、何を思いますか？

壱単位様プロット交換会参加作品 https://kakuyomu.jp/users/ichitan 桔梗浬様のプロットをいただきました。 https://kakuyomu.jp…

深夜だというのに街の明かりで薄明るい夜空の下、オレンジ色の街灯に照らされた道をぼんやりと眺めながら走る。 中央分離帯の生垣にビニール袋が絡まっている。通り過ぎる車の風に煽られて、…

恵みの雨。死を運ぶ雨。 空からの贈り物は、時に美しいほどに残酷だから。 ＊＊＊ イルマさんの『Kiss the Rain』というピアノ楽曲を聴いて、思わず書きたくなりました。…

九曜と雪上は小笠原教授の年末の大掃除を手伝っていた際に、教授が保有していた、とある古い資料を見つけ、寒蝉寺の和尚の伝承を知る。 伝承の内容は、昔々、寒蝉寺にいた和尚が、殿様の不況…

　俺は、大木靖(おおきやすし)。 　趣味は、”ドライブ！”だと、言っている。 　隠れた趣味として、ラノベを読むが好きだ。アニメやコミカライズされるような有名な物ではなく、書籍…

大正二年六月、ブラジルにある珈琲農場で働いていた私は、竹藪の中で豹に腑を食べられた状態で死んでいる源蔵さんを発見しました。獣に食べられる被害はよくあることなんですけど、源蔵さんの…

暑い日々の来る前、雨の降る日だった。 電車の車掌は車内で寝ていたサラリーマンを起こし、疲労困憊のサラリーマンは改札の向こうから鳴るギターに癒やされる。 夢を追う人、それを傍から見…

　会田エイトは就職活動真っ只中の大学生。 　新卒カードという最強の武器を使い、早々に内定を勝ち取ったエイトは卒論制作に勤しんでいた。しかし卒業も間近となったある日のこと、彼のもと…

都会の喧騒に疲れた山田翔太は、休暇を利用して田舎の静かな町へと足を運ぶ。そこで出会った地元の老人から、森の奥に「麦茶の池」があるという不思議な噂を聞き、翔太は好奇心に駆られてその…

山奥に位置する川走村には水神様の言い伝えがあった。 嵐の日に川に入ってはいけない。漁をする前に祈らなければならない。 ──水神様の怒りに触れてはならない。 その水神様が突然、…

魔女・アンバーは相棒の人型自立機械・ジィナとともに、宛先のない手紙の受取人を探し出す魔法を操る手紙屋だ。 街から町に移動できるのは、手紙を運ぶときだけ。 『イカイ』からの侵略を受…

律調高校で発生した生徒同士の暴行事件。 ゴシップ誌『月刊壱蜂』の記者である芝亀望（しばがめ のぞみ）は編集長の気まぐれから突然にその事件の取材を命じられる。慣れない犯罪報道の現…

二十句部門　虫と花と星と

　俺はある組織とある組織の交渉のキーを託された。 　どうやら面倒なブツらしい。コイツを交渉の場に持ち込めばカネが入る。 　が。報酬は端金だ。割に合わん。 　さて。コイツをどうして…

人の心を蝕む存在『影』が見え祓うことができる青年、町山英心（まちやまえいしん）。 だからと言って特別な使命があるわけでも、何かしらの大事件に巻き込まれたりするわけでもなく、ただ死…