かぐや姫殺人事件

九曜と雪上は小笠原教授の年末の大掃除を手伝っていた際に、教授が保有していた、とある古い資料を見つけ、寒蝉寺の和尚の伝承を知る。
伝承の内容は、昔々、寒蝉寺にいた和尚が、殿様の不況を買い、斬首されてしまうのだが、和尚の血が川に流れつくと、川の水が赤く染まり、和尚の首を城へ運ぶ途中、休憩で立ち寄った建物が火災に遭い、全焼してしまった。寒蝉和尚の祟りだと、騒ぎになり、見かねた殿様は寒蝉和尚をもと居た寺に帰し、丁重に葬るように命じる。しかし、今でもこの地域で何かあると、寒蝉和尚の祟りだと密やかに噂されるのだという、にわかに信じがたいものであった。
そんな伝承に興味を覚えた九曜は、雪上と二人、現地に向かうと、寒蝉寺で和尚の墓の前で熱心に手を合わせる不思議な女性に出会う。
彼女は、加具姫子と名乗り、かつ…続きを読む