「奇妙 短編」を含む小説

全五話に渡り描かれる、矛盾に矛盾を重ね無限に円環する奇妙な構造宇宙。至上の言語実験SF。 ――例えばSという少女がいる。少女が分裂すればそれは§と表され、二つに割れるか串刺しに…

　オリソンテは通商船の下働きの少年だったが、嵐で海に放り出され言葉も通じない島に漂着する。島の人間は友好的で何事もなく生活できているが、ひとつだけ奇妙な儀式をやらされていた。

命と物の隔たりが無くなってきた未来。自称アンドロイド羊のメェ博士は、今日も奇妙で愉快な案件を片付けていた。 それは演算を超えた推理。命という不確かなモノに歩み寄る過程。 導き出す…

庭で遊ぶ少女に声を掛けられた「私」は、脈絡のない話にうんざりする一方で彼女の問い掛けに言葉を詰まらせる。少女のとった残酷な行動に思わず叱責の声をあげた「私」だったが、それは彼女が…

禁酒令が施行された日本で流行るアルコールの代替品。部下の松田に誘われた「俺」はそれを提供するバーへと向かう。

ソーシャルゲームにドハマリ中の書店員女子・志熊野花が勤める向島書店には今日も風変わりな男、古代廻流がやってくる。彼は自称ミステリ小説家であり、昭和臭漂う文豪気取りの平成生まれ。そ…

読書好きの不良少年、衣笠巧。 彼の日課は高校をサボって図書館に行き、閉館までひたすらに本を読むこと。 ある日、彼がいつも決まって座る机の上には、一冊のノートが置き忘れられていた…

いつでも微笑んでいるお嬢様。 使用人である私は、お嬢様の笑っていない顔を数えたいと奇妙な願望を抱く。 注：現代ではない、古い価値観を書いたお話です。差別的な意図はありませんのであ…

いつも通りだったはずの帰り道で私は奇妙な猫にそう話しかけられた。 ……出会って早々失礼な奴だなあ。 ＊＊＊ 出会って早々「魔法少女になれ」と迫り来るストーカー気質の謎の相…

短編です。 『コトダマ』というSNSアプリをきっかけに、とある青年が夢を叶え、そして──。

下校中に偶然拾った怪しげな本。 その表紙に書かれていたのが『正しい魔眼の使い方』だった。 こういう本が好きそうな友人にくれてやるはずだったのに、本の中から妖しい少女が現れてしま…

人類の正気を疑った女は、正気ではなかった。 妄執を追って、虚構の正義を胸に、空想の異界を目指し、行いはカルマとなって嗤い降り注ぐ。 誰のものかもわからないナレーションで、…

隣に大きな家が建った。どうも、男女四人でシェアハウスをするらしい。しかし、シェアハウスの住人は私に告げる。 「私たち、お互いに会うことはできないんです」

大学から帰宅すると、扉の前に怪しげな男が座り込んでいる。 身体は冷え切っており、顔色も悪い。 放っておけなかった環は一人暮らしのマンションに運び込む。 目覚めた男に日本語は通じな…

迷惑なわけではないが、気になる。 隣の部屋から聞こえる奇妙な音。カンコンカン、ごりごりごり。 連続殺人が世の中を騒がせている。隣人は一体何をしているのだろう。 まさか、死体を……

「まめつぶ幻想譚」を和とするなら、こちらは洋風。ひとくち大の奇妙な話を集めました。

延々と連なる山岳地帯に重なった、膨大な遠心力の凱旋門は、轍を穿つ軽便鉄道の閃光に感嘆した。

不定期連載の短編集になります。 ジャンルは特に決めていませんが、様々な話を投稿する予定です。 総じて1000字前後の話が多くなると思います。 タイトルは良いものが思いついたら…

サクッと読める一癖ある世界の話。

タイトルは連続を表すserialとコーンフレークなどのcerealを掛けたもの。 吸血鬼をテーマにした長編サスペンス小説『サンギーヌ』の 「もう一人の主人公」について綴った番外短…