今宵の奇妙な物語

F少年

第1話 銃に纏わる法律

2人の男性が国境を挟んで会話をしている。

国境と言っても荒いネットのようなもので区切られてるだけなので顔と顔を合わせて話す事が可能。なのでたまに見かける光景である。


A「へー、そちらの国の法律は変わってます

ね。」


B「そうですか?」


A「そうですよ。だって銃を所持してはいい

けど撃ってはダメなんて所持する意味あ

るのでしょうか?」


B「まぁたまに不思議がられますがそうでも

ないですよ。」


A「はて、それはどうして?」


B「“所持”はいいという事は銃の売買が可能

ということです。欲しいという国があれば

輸出もできるし、やはり武器はいつの時代

も金になりますからね。」


A「なるほど、政治的な理由でしたか。」


B「ええ。そういうことです。」


A「我が国では所持が禁止されてますからあ

まり見たことないのです。よかったら見せ

てもらえませんか?」


B「いいですよ。どうぞ。」


A「おー、ずっしりしてますね。一応銃弾も

入ってるしかっこいい!」


B「そうでしょう。それより私にはあなたの

国の法律のほうが不思議です。」


A「えっ?どういうことですか?」


B「だって所持はダメなのに撃つのはいいだ

なんて。」


A「そうですか?」


B「ええ。不思議です。」


A「例えば今の状態ならどうでしょう?」


AはBの銃でBに銃口を向けた。

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