「ファンタジー風」を含む小説

黒風（ブラックゲイル）と呼ばれる処刑人が処刑人となる前の最後の記憶は友軍による襲撃。 完全破壊を前に処刑部隊に拾われた彼女は、名前を捨てて黒風となった。 淡々と任務をこなしていた…

マキは震える息を吐いて、決意を固めたようにぐっと手近な小枝を噛んだ。 年の頃十三くらいか。大きな瞳が、脇腹に刺さった矢を映し出す。 （風尾族（ふうびぞく）め……寝返りやがって！）…

謎の天変地異「運営放棄」により、人間に神が憑依する「ログイン」の奇跡が失われて少しの時が過ぎた異世界エウロパ。 ここに生きる人間たちは「レベル」と「ステータス」によって序列がつ…

　とある辺境の村に、赤ずきんと呼ばれる少女が住んでいました。 　赤ずきんとはその村にしかいない特殊な役割を背負った少女の事を指します。 　その村には古くから伝わる呪われた赤い頭巾…

200年前まで、魔法を利用して腐敗した政治を行っていたアウローラ新王国では、同じ歴史を二度と繰り返さないために魔法を厳重に管理する体制をとっていた。 そんな王国で唯一、魔法が自…

魔王が世界征服に取り組むけど、空回りばかりする短編です。中世ファンタジー風の設定ですが、ファンタジー要素をそこそこ破壊していくので、それ系が嫌いな方は読まないことをお勧めいたしま…

大通りから二本ほど道を外れたところにある、二階建ての宿『森の木漏れ日亭』 個性豊かな人物たちがそこで重なり、物語が始まる少し前の彼・彼女らの暮らし模様を描きます。 一人目の登…

母の治療費を稼ぐために城下町デアドラに来た少女ナタリア。住み込みの仕事を探していた時、貴婦人ダーナと出会い館で働かないかと誘われ快諾する。しかし、ナタリアはそこであるものを目撃し…

遠い遠い昔、東方には七つの王国が割拠していた。 七国の一つ、成夏国の王女・夏凛は、優しい父王や家来たちに囲まれて健やかに育っていた。 イタズラに習い事にと大忙しの日々のなかで、夏…

酔った元不良とその友人は、森の中で偶然祠を壊し、封印されていた怨霊を解放してしまう。彼は友人を見捨てて逃げ出し、自分だけが生き延びた。たどり着いた場所は桃の香りがただよう桃源郷。…

竜。人はそれを、想像上の生き物だと言いました。 けれどもその村を訪れた者は皆に言います。竜は本当にいたのだと。 ※こちらは2019年11月24日のCOMITIA130で無料配布…

　主人公と共に、成長していくＶＲＭＭＯ。 　小野間 志穗（おのま しほ）は三才の頃に突然、前世の記憶を思い出した少女である。前世は男として、普通のサラリーマンとして日々を過ごし…

剣術一筋で恋愛奥手な双子の姉が暗殺された妹の代わりに皇帝の花嫁に！？ 周りを騙し妹として振る舞う中、犯人を捕まえるべく自ら調査に出るが…。 果たして犯人を無事捕まえる事ができるの…

陸に住む人魚のメリッサは、人にまぎれて田舎の漁村でひっそりと暮らしていた。ある日、幼なじみの男に裏切られ、正体がバレてしまい、命からがら故郷から逃げ出すことになってしまう。 そ…

　大瀑布。 　世界の端には巨大な関所があり、その先は途切れていて、誰もその先を見たことがない。 　大瀑布の先を見るために様々な研究をする人々を冒険者と呼び、彼らは大瀑布の先に何が…

二児の母である私は『池袋のお腐くろさん』と呼ばれる腐女子。 数年前から息子が行方不明になっていたのだけど、どうやら異世界に転移していたらしい。 その息子が突然帰ってくるなり、私…

ごく普通の大学生だったのに毒蜘蛛に咬まれこの世から強制退場させられる。転生先は十九世紀のヨーロッパのようなファンタジーワールド、貴族の家に生まれた勝ち組かと思いきやこの世界見覚え…

恐ろしい術を用いる『外法童子』に故郷の村を焼かれ、その村の秘められた剣を携えて逃げる少女。彼女は逃げのびた先の村で遊（ゆう）と呼ばれる少年に出会う。年の割に落ち着いた雰囲気の不思…

「その花挿しがお気に召しまして？」 　鈴を鳴らしたような声だった。 　釵《かんざし》を届けに行った先で玖晶《きゅうしょう》が出会った女とは…… 　訳ありな彼の運命は大きく変わって…