「短編風」を含む小説

あの頃の夢を棚の奥にしまったまま、狭いワンルームで一人過ごす男の下に、昔と何も変わらない彼女が訪ねてきた。 ※同名のボカロ曲が元ネタになってます

大学時代の友人に紹介された『恋人』は、出来のいいマネキンだった。

とある村の領主から始まるお話。

　山岳のラゴ族を率いる青年サウレリは、盟約相手の烏翠（うすい）まで人質となる妹を送ってきた。 　妹を預ける先は、烏翠の王族で旧知の弦朗君（げんろうくん）。味方であり味方でなし、敵…

　出会いは偶然や奇跡で語られ、別れは必然のように語られる……。そうなのだとしたら人はなぜ、誰かと出会うのだろう。過ぎ去った時間に手をのばそうとしても決して届かない。不可能性の最も…

シャラシャラリと音を立て、光を弾く踊り子のアンクレット。 年に一度、国の神である龍に舞を捧げる儀式が行われる。退屈でしかなかった見世物で、今年はきっと、その踊り子が選ばれる。 …

高校二年の春休み。この歳になって『わらしべ長者』の魅力にハマってしまった少年は、お金持ちになりたいと自らも挑戦してみることにするが……。

精霊の祝福により誰もが一つの魔法を授かり、その内容で人生が決められてしまう。だから貧しい少年レオは誰よりも魔法に憧れていた。しかし得たのは誰も見たことのない貧相な草花を生むだけと…

　この国では樹木を墓標にする。 　これは樹の下の、ささやかな思い出のはなし。 　中華風味ファンタジー「散画追集封妖譚」の、妖を封じない掌編連作シリーズです。 ※カクヨム版は縦…

お歳を召したかぴばらさん、独り山奥で暮らしてた。 立つも歩くも一苦労。昨日も悩みも忘れ果て。 だから心はいつも晴れ。ただ穏やかに暮らしてた。 やぎさんずっと郵便屋。かぴばらさんは…

高額の懸賞金に目がくらみ、ついつい請け負った魔物退治。ところが依頼人のこの女、どうも様子がおかしいのだ。隠し事をしているようだし危険な臭いがプンプンする……。

　佐都一様主催の『匿名短編バトル恋愛編』に出させていただいた作品の完全版になります。 “不道徳恋愛”がテーマでしたので、道徳から外れたカップルを意識しました。恋と映画と銃と夢と？

ある村に子供好きなお姉さんがいた。 その村の男の子が戦に行き、青年になって帰って来た時には… 童話風で書いてます 小説家になろうとの二重投稿作品です

随分前、文章表現の習作として幾つか創作した、ショート・ショートです。 どことなく、古臭い感じの情景を浮かべて、描写・表現の創作をしてあります。 何となく、UPしてみました。 数点…

村の外れにある小高い丘を登ったところに、彼女は建っている。今日も今日とて僕はその丘を登り、この世で一番愛おしい彼女の前に跪き、祈りを捧げる。いつか、この祈りが彼女にまで届くことを…

たわけ殿には灸を据えねば。

ルートヴィヒ少年は１７歳の男の子。 憧れのお姉さんとのえっちな夢を見てしまう健康で純朴な少年だ。 しかし彼は残念ながら王子様でもある。毎日そんなことばかりをして生きていられるわけ…

目が覚めた時、私は見知らぬ森にいた。 ――彼女が目覚めたぞ。 どうしてこんな場所にいるのだろう。 ――まずは、第一関門突破だ。 思い出した。私は、何者かにここへ連れてこら…

何を信じて歩けばいいの。 朝顔も、教師も、みんな私を裏切った。 夏の終わりの、少しさみしいお話。 原稿用紙2枚程度の短編なので、気軽に読んでください！

俺は奪われるだけの人間だ――失意のなかで自ら命を絶った「俺」は、暴力に支配された時代のもと、侯国の跡継ぎとして生まれ変わった。悪を教えられ、変わり果てた姿になってまで、度し難いほ…