「純文学 昭和」を含む小説

短くて読みやすい、随筆風超短編。 見逃しがちな、日常を貴方に。

昭和20年の春。新緑溢れた横浜市郊外の町に、一人の陸軍飛行兵　海村雄吉少尉の姿があった。21歳のこの若者は特別攻撃隊への編入の命を受けて、それまで所属していた群馬県の館林飛行場か…

学生時代の随筆風超短編。 地獄の合間の一幕。

　学生時代の随筆風超短編。友人二人と帰宅していた私達に、雨は無情にも降り注ぐ。

就活でつまづいて、人づてに紹介された鍼灸院でやっと働き始めた横尾あさ美。 そこで出会った鍼灸師のマコモさんにはある特技があった。 稀代の名コラムニスト・山本夏彦翁が昭和十四年…

淡く綺麗な物語を書きます。

昭和2年の夏。 あの夏が来るまでに龍之介と過ごした時間を僕は決して忘れない。 ＜背景＞ 芥川龍之介の膨大な作品の中には、あまり人に知られていないたくさんの魅力的な作品…

※近況ノートを利用した表紙画↓ https://kakuyomu.jp/users/HiranakaNagon/news/16818093080863798965 　学生時代、…

アラフィフの真山梅次は、グループで活動する現代のアイドルが好きではなかった。アイドルというのは、一人でがんばって活動するものだという信念を持つ、時代に取り残されたオッサンである。…

※5～6年前、古書ないし古書店を題材にした小説を募集していたどこかの出版社の企画のために書いた作品（ちなみに結果は選外）です。 　自他共に認める本の虫である高校二年生の「僕」。特…

時代は昭和。柏荘九号室に住む詩人の青夢（せいむ）と共に、少し近所を散策してみませんか。

純文学です。読み易い小説ではありません。 共感頂ける方だけにこの言葉が通じるのだと思います。 それはほんの一握りの方達だけなのでしょう。 それでもその方達のために、ここに置いて行…

火山噴火がきっかけで分岐した、いつかの日本。霧雨の煙る東京駅に降り立った使いの青年は、とある骨董屋で不思議な小壷を見せられるがーー。 「持ってみなよ。どうだい、君も道具屋の端くれ…

ショートショート集に収録されているものをコンテストのために独立させました。

紫陽花は惨めな花だ。あの花は枯れた姿がいけない。 花を憎む、死にぞこないの小説家。彼が見たものは―― 連作短編の一作目です。 全三作で完結です。『雨』、『落ちて朽ちる、花』も読…

小説家の夫に先立たれた「私」 母もいない。夫もいない。自由になった彼女だが―― 連作短編の三作目。 『紫陽花』『雨』の続きです。

とある青年が雨宿りで入った喫茶店。 そこで相席になったのは、小説家の妻だった。 連作短編の二作目。 話は独立していますが、一作目の『紫陽花』から読んでいただくと分りやすいと思い…

３章で構成されるストーリーの序章です。本章では、舞台は東京都江戸川区、主人公恭輔はこの時小学校入学前、活発な姉茉莉子に翻弄されます。

いつか物書きとして生きていくことを夢見ながら、華々しい活躍もできぬまま医者に告げられたのは不治の病、肺結核であった。失意の中、かつての級友を頼んで静岡のサナトリウムへと入居した『…

昭和57年。横浜市の高校生、リンゴを巡る青春純情恋愛冒険活劇！