「#人魚」を含む小説

KAC2022によせて書きました。お題は「私だけのヒーロー」です。二作目です。

2021年6月、流星群により世界の殆どの人々が異能力を得てから20年… とある人魚化できる少女は夏休みを今か今かと待ちわびていた。 しかし彼女の夏休みは、あるダンサーとの出会い、…

遥か昔･･･　遥か遠く･･･　人魚と龍と人間が、互いに深く関わっていた頃のこと。 年頃を迎えた人魚の月李は、恋をしなければならなかった。人魚が恋をして、二つの鱗族の血脈を繋いでい…

幼いころ体の弱かったコーディは、海で溺れたところを青い人魚に救われた。 そんな昔話を妻に語って聞かせる。

僕は偶然、話題の転校生の秘密を知ってしまった。彼女の脚には魚の様なウロコが幾つも生えている。 淡く切ない青春は、人魚にだってあるはずなんだ。

【KAC2022参加作品】 戦後の日本。軍人になるという目標を失った「僕」の心のよりどころは、いかがわしい見世物小屋だけだった。その日も祭りの中をぶらついていると、少し外れた場所…

縁日の的屋で、僕と姉は河童と人魚を手に入れた。可愛がっていたけど、家で飼うには、少し大きくなり過ぎてしまって……。

人魚の肉を喰らった永遠の青年に、晴子は看取られる。 そして、出会いと別れの歴史の中に、やはり晴子は刻まれる。 追記 後日談……と言いましょうか、スピンオフみたいなものを書きまし…

高校生の稲葉夏波は、夏休みの始まりに人魚に出会う。二人の切なく楽しい夏休みが始まる。短編なのでさくっと読めます。

主人公大島新太《だいとう・しんた》の家は、元は海の商主を代々おこない商いをしてきた家である。戦後GHQの政策により商主をやめ、海産物等を扱う問屋、仲卸業へと以降……昭和のバブル期…

人魚姫は王子様のことが大好き。でも、その感情は恋とは似て非なるものだったようです。

水族館の館長の娘であるツェツィーリエ・ル・カインはウィロウ・セドゥに閉館直後の水族館にて出会う。彼女は用務室に閉じ込められていた。 水を求めるウィロウは水槽に向かって駆け、その身…

地上という地上が水没し、人間が衰退の一途を辿っている世界。一方で、海の中では人魚の文化が栄えていた。 一艘の古びた小舟の上で、人間の僕はひとり、水没した本を修繕し、防水の加工を施…

己の胸に手を当ててみた。胸の中心が錐で刺されたようだ。 小さな穴がゆっくりと、しかし暴力的なまでの荒々しさで虚を広げていく。 喪失感が押し寄せてくるのを止められない。彼女が死んだ…

絶望の淵で少女が出会ったのは、人魚の青年だった。

「君、もう人間じゃないから」 小さい頃から体の弱い子供だった。 外で友達と遊んだ記憶もほとんどない。 本当の親も知らない。 赤ん坊の時に寺の前に捨てられているのをその寺の住職が…

人魚と青年の短い恋の物語

人口約50人、そんな小さな島で暮らす中学生のスイとクレ。 島に娯楽はなく、遊び場は海だった。 そんなある日、たまにはと山に行ったのだが、クレが足を滑らせて崖から落ちてしまう。 『…

主人公の俊は、彼女の星羅に別れを告げるが…？