「すこし ふしぎ」を含む小説

「まだ、歩くなんて野蛮な行為をしてるのかい？」

『ここには大きな円を描いた路線が一つある。』 手記の亡霊が、自分の正体を求めて様々なる人に出会う。その旅路の記録。あるいは、その様な存在の証明となる物語の集まりである。少なくと…

本編の公開をはじめました（2021.9.8） https://kakuyomu.jp/works/16816700426953487715 以下はそのプレミス（※）です。 廃…

天文部の少年がD型色覚の少女と出会ってブラックホールを顕微鏡で観察したり恋したりする短編です。 書きたいものを書きたいように書いて、第２回かぐやSFコンテスト（テーマは「未来の…

日常をファンタジーテイストで描く掌編集。 １話完結で随時更新。

宇宙船パイロットの「私」は、幼少期を過ごした街がなくなるその前に数十年ぶりの里帰りを果たす。 すでに家族や友人達と同じ時を過ごせなくなった「私」をあの時に戻してくれるかのようにふ…

―田淵天国が「本」に呑まれた。 　この知らせから図書館に勤める潜本士三日月宏介・弥生町貴雄は田淵天国を「本」の世界から救出することを命じられる。 　三日月宏介・弥生町貴雄・田淵…

幼い頃に患った大病を克服した「おれ」は、二十代になる前に別の病によって命を落とし、その後、自分が生きていた世界を正しく終了させるため、世界が持つ記憶を整理する業務にあたっている。…

「私」「僕」「俺」が日常で思ったことをふと見つめる、短編集。 一話完結、同じ世界の物語。 ただ少しだけ、変わっている、かもしれない。

先輩がきめらになるはなし

左手で筆を握る。キャンバスの中で猫が鳴く。悲しみに囚われた男の描く絵を眺め、少女は問い掛けた。 「どうしてそんなにも蒼いの？」 答える前と、答えた後。その両方で男は蒼色の絵の…

【人類は皆どこか安心しきっていた。あと七日でこの命が終わる代わり、あと七日で我々はラプラスの呪縛から完全に解かれるのだ。】 ラプラス、という名の、この世の全てを完璧に予測できるシ…

誰も居ないはずの森の奥から歌声が聞こえてきた。樹々も動物も、泉の水さえも耳を澄ましている。出逢ってしまったその声の主は美しく、何者をも魅了していた。人の子に見えても実に不可思議で…

宝石・アイオライトは「ビジョンの石」の異名を持つ。 遥か昔、海を渡るものは進むべき方角を知るために、この石を掲げて方位を割り出していたという。 しかし、それは真実だろうか。 現…

「あんたの実績は誰もが知っている。何しろ聖塔から戻ってきた英雄だ。その経験にも期待してスカウトした。でも今のあんたは俺の望んでいたあんたじゃない。だから……クビだ」 世界を支え…

〈人類崩壊〉後の世界。 ヒトは〈NYS〉によって環境耐性を得て、 なりたいヒトにその姿を変えられる。 人気俳優・好みのモデルやなりたい体型、 イヌ、ネコなどの動物の頭で過ごすこ…

おじさんが火星に拉致されて。妊娠しますが火星なんで大丈夫です。 ――登場人物 　地球人のおじさん……あわてんぼう 　チャド………………気遣いの男 　カロリーナ…………愛情ぶかい…

小説だってジャズしたい！　アレンジとアドリブで遊ぶループSFです。 もともとは、２つの自主企画に１作品で参加したいという嶌田の横着心から、この物語は生まれました。 同名異作…

世界一の富豪であるわたしは、愛する家族に囲まれ、幸せな生活を送っていた。 このまま、何の悔いもなく、家族に看取られて死んでいこう。 それでよかった。 ……はずだった。

はるか昔に人類が失った翼を、科学の力で取り戻した未来。 それは進化なのか、退化なのか。