概要
間違いない。目の前に居るのは、犬の妖なのだ。おーい。また狸寝入りか?
誰も居ないはずの森の奥から歌声が聞こえてきた。樹々も動物も、泉の水さえも耳を澄ましている。出逢ってしまったその声の主は美しく、何者をも魅了していた。人の子に見えても実に不可思議で、森を抜けて追いかけてきたその存在が要求したのは……
――お知らせ――
◉カクコン6短編賞、中間選考通過。ありがとうございます!
――お知らせ――
◉カクコン6短編賞、中間選考通過。ありがとうございます!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!SFとファンタジーと神話が混ざり合う世界で
穏やかな時間が流れている島に、異分子ともいえる少年が迷い込みます。
しかもこの少年が無邪気なくせに「魔性」ともいえる雰囲気を放つ不思議な存在。
この少年が主人公の心をとろけさせ、かき回していく様がなんとも独特の文章でつづられていきます。
あらすじはシンプルですが、作者オリジナルの世界観がしっかり表現され、独創的な作品になっています。
ほかにもルビを使った独特の言い回しや用語、SFとファンタジーと神話を融合させたような設定の数々など、興味深く読ませていただきました。
ちなみにこれは作者の描いている長編のスピンオフ的な位置づけであり、長編の方もまたその世界が存分に広げられた面白い作品にって…続きを読む