「時間 夏」を含む小説

ある日の夏、 ヒカルと裕は中学生の時から付き合っていた。 そして二人が向かった場所とは…？

かつてわずかな時間を共に過ごした女に会いに、”私”は小学校の同窓会に出席することを決めた。 　小学生の時、縁日の遊びがやたらとうまい友達がいた。 　金魚を見るたびに、彼女の…

　人と話せない。気持ちを伝えられない。 　小学生の時に場面緘黙症を発症した私。家族の前では喋ることができるのに、外では声が出ないどころか、身体もうまく動かせなくなってしまった。…

僕は原因不明の病の療養も兼ねて、田舎にある亡き祖父の家に移り住んだ。 二十年振りに再会した幼馴染の篤志は頼りになる男で、近所の住人達も親切だ。 病の完治は期待していないが、穏やか…

「僕」と「君」がふたりでアイリッシュコーヒーを飲む話。 「人生の中で君と過ごしたこの時間が最高だと言えるよ。何の衒いも無くね」 　　　　　――円居挽『丸太町ルヴォワール』 O…

夏の１８時。やっと夕方の匂いを感じだす頃。 彼女と僕は出会う。 そんな時間、こんな時代に会った二人の会話劇。 散歩するのも、たまには悪くないです。 小説家になろうにも掲載して…

親友でもある従兄は読書家で凝り性なのはいいけれど、落ち込むと浮上するのに時間がかかる。また調子がおかしくなったようだと聞いて様子を見に行くと、どうやら七夕の準備をしているらしいの…

吉谷隆（23）は鳴海涼子（24）と付き合っている。ある日、隆は涼子から涼子の地元である昭島駅のカフェで「話があるから来てほしい」と言われ、片道2時間の電車に揺られ、待ち合わせの場…

8月の喫茶店、テラス席のパラソルの下で僕は彼女から「この町が同じ8月を繰り返し続けている」と世界の秘密を打ち明けられた。 その日から、僕と彼女の、ループする8月を脱出するための…

こんにちは、九州大学文藝部です。今年の春から、オンライン公開を行っております。今回は「新入生号」をお届けします。「新入生号」とは名ばかりで、ほとんど新入生の作品はありませんが、古…

走っていた。 ただただ、青いままで生き急いでいた。 青には遅すぎる？いや、そんなことはないさ、醒めなければ夢じゃない！ 最高に無駄で有意義な時間を掴むために。 くうを、そらを、掴…

小さい頃からの幼馴染である大地と茜。時間が経つに連れて色気を増していく茜に、大地は恋をしてしまう。そんな大地はある夏の日に覚悟を決め、告白をするも…。 微妙な人と人とのすれ違いを…

※ 2021/4/17 改稿版 公開 【殺伐感情戦線：第19回 お題「幸福」】 　”私”は就活をサボり親の脛をかじりながら漫然と日々を過ごしていたが、周囲が移ろうのに焦燥を募ら…

出会いは偶然。宮田宗治はひと夏の間に２人の女の子と出会うことになる。 行きつけの美容院で１６歳の高校生、サキに出会う。奇抜な髪色や見た目。いわゆるギャルというやつだ。 そして…

中学生の僕と一人の女の子のお話です。

その日、僕は先輩に出会った。僕らは少ない時間の中で、ほかの何倍も濃密な時間を過ごしていく。不幸だけど、確実に何かを得ている二人。僕は何かを見つけていく。 ※作中の描写に、未…

僕の記憶は二十五歳の夏で止まっている。いわゆる前向性健忘というやつらしい。 事故で損なわれた脳味噌は十時間より長くものを覚えていてくれない。 僕は覚えていない。家の場所も、昨日や…

日本には４７都道府県がある。そしてそれぞれの土地の気候風土によって、住む人々の気質は細かく違っている。 四国(しこく)はどこも同じような気候風土と思っている人は多いと思うが、それ…

毎週金曜日投稿予定。 　どこまでも続く夏の下で。六人は皆揃って、同じことを考えていた。 　ずっと、このままでいられたら、いいのに、と。 　でも、時間は流れるもので、世界は…

走ることが好き。その気持ちだけを信じて陸上を続けてきた。あんなに弱かったのに、少しずつ報われてきた。青春を3000mにかける女子高校生の最後の夏が消えた。インターハイの中止は、高…