「曾祖母」を含む小説

耽偵奇憶館(たんていきおくのやかた)。 都会に取り残されたようなその館には、知る人ぞ知る探偵事務所があるのだという。 そこを訪れることになったのは、天涯孤独になってしまったばか…

　母親の入院した病院の屋上で、昴は自称神様と出会う。少女の姿をした、自称神様は、彼に願いごとを叶えてあげると言う。 　昴はそれを信じられないまま、今日も少女との邂逅をする。 　七…

「今でも灯台の中で怪物が眠っている、なんて言えば……おかしいかしら？」 　幼い頃に訊いた、曾祖母の言葉。 　その意味はずっと解らなかったけれど、知ることになった夏の出来事。 …

　『僕はしがない時計。時計店からとある家に引き取られそこの柱で時を知らせている。僕はこの家しか知らない。ここの人間はどんな人たちだろう。 　今日からよろしくお願いします。』 　…

香織の家の離れには曾祖母の『おっきいばあちゃん』が居る。 プライバシーを守れる場所が無い母屋から香織は離れへとやって来ては、親友へラインで恋愛相談をしていた。 そんな時、おっき…

梓は中学2年生。繊細な性質の為か数ヶ月ほど不登校中。 ある日、父の実家で、昔一度だけ会ったことのある座敷わらし、ハナと再会する。蔵の中で、曾祖母の古いミシンを踏んでいると、ハナと…

　小学５年生である及川美波は、曾祖母の８８歳を祝う親戚一同の集まりで、例年通り田舎に行くことに。 　曾祖母との関係はともかく、退屈な田舎での逗留にいささか辟易の感がないでもなかっ…

小学生六年生の富田さつきが、歴史の宿題のために曾祖母に話を聞き、作文にまとめて社会の時間に発表したその時の話。 日本の片隅から世界平和を祈ります

五月は家族親戚と連れ立って、とある週末に曾祖母の米寿のお祝いをする為に父の実家に向かった。曾祖母は集まった家族や親戚にとても嬉しげだった。その帰り道の車中での叔父の言葉が忘れられ…

隅田ミツコ、88歳。動物好きの彼女には、いつもペットを飼っている。 ひ孫の昌（さかえ）はある日、彼女のネコに言われた。「ミツコを守れ！」 【KAC20225】5回目　『88歳』

曾祖母の八十八歳の米寿のお祝いの時、曾祖母は私にそっと人形をくれた。 (KAC2022 5回目お題：88歳)

BGMは是非、飯島真理さんの『愛は流れる』で。 戦争の最大の被害者は、いつだって一般市民。 ……室町～安土桃山の戦国時代は一概にはそうでも無かったか。 因みに、今年88だと全…

あたしは中学生の莉子。推し活でちょっぴり暴走して母さんにこっぴどく叱られ、絶賛凹み中だったんだけど、そんなあたしの話を、同居しているひいばあちゃんが聞きに来たんだ。 曾祖母と曾…

十六歳の白戸安寿は東京の団地に叔母と二人で暮らす清華美術大学付属高校生。安寿は幼い頃に母を亡くし、父の顔を知らない。岸航志朗はシンガポールを拠点にして世界中を飛び回る二十四歳のベ…

夫・・章／妻・・鈴子／長女・・花／長男・・大和／ 名古屋市天白区梅が丘在住の4人家族は、絵に書いたような誰もがうらやむ家族なのだが……… そんな家族ですが……ある日の深夜火事に…

私の家族の物語です。 どこの家にもそれぞれの物語があると思いますが、私は私の家族が嫌いでした。 大事に想っているのに伝わらない。 否定される、罵倒される…好きになれない、けれど…

　葉桜が揺れる。その何気ない一片にだって、物語がある。曾祖母の日記は、私にそれを教えてくれた。 　しかし、その記述は、およそ信じられない物語だった。 美和（１７）・・・主人公…

この街では一年に数度「死者」が降る。それを窓辺で眺めつづける曾祖母が「私」にかたった、幼き日の彼女と親友の物語。企画「死体が降ってきたところから始まる短編」に寄せた作品。

　医師の子でありながら、病気治療よりも食事指導が大事と考える上野聡子の将来の夢は管理栄養士。 その聡子が湯河原のみかん山で崖から落ちて、戦時中の学童疎開にタイムスリップする。聡子…

彌通子は二十一年前に両親と曾祖母を亡くし、祖父母と暮らしている。 春のお彼岸でお墓参りに来た三人が出会った怪異とは。