「短編 切ない」を含む小説

雪の降る日。白と闇と赤い色が見える。 ぼくは白い息を吐いて、起きないお母さんの隣で眠りにつく。 誰かの呼びかけに、ぼくはパチリと目を開けた。 雪の積もる世界を、ぼくとスノーマン…

幼馴染を迎えに行った保健室。 いつもと同じと思っていた夕暮れ時。 白い部屋をオレンジが染めて――。 わたしはあなたと二人きり。 ◇◆o*ﾟﾟ*o*ﾟﾟ*o◇ 「可愛すぎ………

生贄に捧げられた少女と、嫁が来たと喜ぶ『おじ神様』の話です。 おじ神様がコミカルになるようにがんばって書きました。 テーマソングはback numberの『怪盗』です。

一週間後、病院から瑠璃の携帯に一本の電話が入った。 ─田中さんの具合が急変した─

一話完結の恋愛短編集。 愛情が向かう先には、行き場があったりなかったり。右往左往も縦横無尽もスパイスにしちゃう。それが大人の作法。涙は隠しても想いは消せない。それが大人の可愛げ。…

テレビ局の女性ディレクター加賀美は、夏の特番に向けてある企画を提案していた。 それは完全な百物語を現代に再現するという壮大なものであった。 日時、場所、怪談、出演者……様々な課題…

メリーゴーランドに乗るとカップルは別れる、そんなうわさ話を聞きますか？ どんな理由でなのでしょう、なにかその場所であったのでしょうか。

正月、父の実家に帰省したものの居心地の悪さから家を出る。 幼い頃に遊んだ田舎町をあてもなく彷徨い、ふと、足を止めたのは、古い神社へと続く石階段の前。 誘われる様に階段を登った先で…

　消えたい―― 　満月の夜、そう願ったわたしの前に現れたのは、不思議なクラスメイトだった。 　自らを魔女と称する彼女は、願いを叶える代わりに、花魔女見習いとして、この世にとどまる…

　小１の頃から自殺願望を抱えながら生きてきた、中学２年生の遠山凛来（とおやまりく）。 　凛来はゴールデンウィーク明けの翌日から始まったいじめが原因で、自殺することを本気で考える…

落ちこぼれの才人の露竜は、同じ皇后候補生から嫌がらせを受けていた。しかし、主上のため、立ち上がる。

「このビールの名前、スペイン語で“星”って意味らしいよ。」 そう、教えてくれたあの人はいつも輝いていて、私はあの人と一緒にいつまでも輝く道を歩けると思っていた。

中学からの陰キャムーブを直せずに高校生になった女の子、 大倉スイはヒトカラに向かおうと電車に乗っていた。すると中学時代からの想い人に偶然出会う……

※初のクリスマス記念投稿百合作品。 クリスマスの夜、厳かな音色のコンサートが開かれている教会の礼拝堂の外で、「私」は、愛する女性-「聖母」を待っている。 前世-禁教令で、信じる神…

奇跡が起こる日、クリスマス。 切なく、ささやかな奇跡の物語を、あなたに。

『私』には、秘密が二つある。 一つは、男なのに心が『女』であること。 もう一つは、親友に恋をしていること。 彼は、一つ目の秘密を知った上で『私』を受け入れてくれた。『私』を親…

未来のある時ある場所で、「僕」と「君」は彷徨っている。 君は君の眠る場所を、僕は君と別れる場所を探して。

井上鈴音と山下麦は高校２年生のクラスメイトだ。鈴音は麦を好きになって…切ないラブストーリーです。

◆Ａｙａ（アヤ）は孤独なスナイパーをしていた。 その心の支えは、専属の情報屋Ｋｏｕ（コウ）が担っている。 しかし、結ばれてはならない秘匿を破りＡｙａは想いを彼にぶつけた。 パリに…

カランカラン ドアを潜るとそこはお洒落なカフェバー。店内は待ち合わせの客で賑わっている。 店員は美丈夫の若い男性がマスターとしているだけ。 今日も訪れた客をマスターが微笑みなが…