概要
それから三年。七海は、親友の七井悠里、後輩の大西芽春らと共に、平和な日々を過ごしていたが、ある日、都内にて殺人事件が発生し、あれよあれよと巻き込まれ、門条空羽という少年に助けられる。
想力師を名乗る空羽。その空羽に付き従う悪魔たち。そして始まる、彼らとの同居生活! 七海は生き残ることができるのか!? そして、声優活動を続けることはできるのか!?
これは、声優とアニメキャラの、絆が試される物語。
* この作品は『空羽七十三 転声の声優』というタイトルで、第一回集英社ライトノベル新人賞・二次選考を突破した作品を、加筆
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!私は物語を読み終えた時、歓喜に震えました。本物だ、と
女子高生天才声優が、とある事件に巻き込まれ、非日常の世界に足を踏みこむ。
まあそういったお話は多々あるものですが、一際目を惹くところは、巧みな物語運びだとかんがえております。
巻き込まれる理由から、主人公、ヒーローの行動理由、職業や設定の活かし方。それには全て理由があり、放出されてしかるべき場面に明らかになる。
ビターエンド派ですから。
この台詞の使い方は、最高でしたね。
ソルトという、ある意味もう一人の主役といっても良いキャラクター。最高のタイミングです。
全ては必然。
全ては計算。
とてつもなく完成されきっている物語に、心酔してください。
お見事でした。 - ★★ Very Good!!★★気になる想力体がいたら即検索! はい復唱!
まずは忠告しておく。プロローグと001と002を読んだくらいで離脱してはいけない。少なくとも003まで読むべきだ。できれば004まで。大事なことだからもう一度……はくどいからやめておこう。
最初はJK三人がきゃあきゃあ言ってるだけだ。「高校生兼声優とはさすがヒロインは違うわ。はっ」と鼻で笑いたくなるかもしれない。僕自身小学生あたりを対象にしたマンガの原作にした方がいいんじゃないかと思ったことを白状しよう。だけどその後から面白くなるのだ。むしろ最初の部分は必要だったのかと疑問に思うくらいに。
想力という異能を使うアクションは見ものだし、主人公が天才声優だということも活かされている。これは…続きを読む - ★★★ Excellent!!!想いは必ず力に変わる
新人賞の二次選考を通過した作品とだけあって、文体、設定、展開がとてもしっかりしている印象でした。
『想力』をテーマに広がる物語は奥行きがあり、神話の要素と上手くリンクしていました。ある意味最高の演技派とも言える七海の設定とも必然的な繋がりがあり、お話の構成力にも感嘆しました。
個人的にはやはり強大な力を持ったアモンが好きですね。そんなアモンにも食い下がる敵など、各キャラクター・悪魔達の個性も光っていました。同じ神話モノを扱う身としても、勉強になる部分が多々ありました。
少しシビアな話をすると、女性声優というキャラを主役に据えたのは、読者層と少しズレていたのかなと。七海のプロフェッショナル…続きを読む