概要
王女だからって、か弱いなんて思わないでね。
フラシア聖国の第一王女・イナーシャ。
彼女は婚礼を間近に控えた夜、『仮面の男』に襲われ、身体に死に至る“呪い”を刻みつけられてしまう。
焼けるような熱さ、魂の奥底が冷え切るような感覚に意識を失う直前、男は「自分を追って来い」と言い残して姿を消した。
三日の間、生死の境を彷徨ったあとでイナーシャは無事目を覚ました――が。
深夜に男に襲われた王女が、真に「無事だった」など、誰が信じてくれるだろう。
そうでなくとも、呪われて『穢れた』存在が王族の列に残ることは許されない。
イナーシャは急病で死んだものとされ、家系図からその名を消されてしまう。
当然に婚約の話も妹に譲られ、美しき姫君は一夜にして全てを失った。
泣いて、泣いて、泣き尽くして。
それからイナーシャは侍女一人だけを連れて旅に出た。
尊
彼女は婚礼を間近に控えた夜、『仮面の男』に襲われ、身体に死に至る“呪い”を刻みつけられてしまう。
焼けるような熱さ、魂の奥底が冷え切るような感覚に意識を失う直前、男は「自分を追って来い」と言い残して姿を消した。
三日の間、生死の境を彷徨ったあとでイナーシャは無事目を覚ました――が。
深夜に男に襲われた王女が、真に「無事だった」など、誰が信じてくれるだろう。
そうでなくとも、呪われて『穢れた』存在が王族の列に残ることは許されない。
イナーシャは急病で死んだものとされ、家系図からその名を消されてしまう。
当然に婚約の話も妹に譲られ、美しき姫君は一夜にして全てを失った。
泣いて、泣いて、泣き尽くして。
それからイナーシャは侍女一人だけを連れて旅に出た。
尊
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