春の日と夏の月

ここまでヒロインが初手からバチバチに強く主張し合うもなかなかないです。
愛が重めで実にグイグイ来ます。
そりゃあもう、エンジンフルスロットルで。
その為、序盤の展開にありがちな冗長なまどろっこしさがなく、テンポよく読み進める事ができる点が好印象です。
また、ヒロインらの名前にきちんと意味を持たせられているのもポイントが高いです。
名前に規則性や意味が込められている作品は、それだけで別格の質の高さを持ちます。
ひたすら前のめりなヒロインレースの行方、是非その眼でお確かめください。

タイトルにも書きましたが、時に甘く、時に爽やかで、時に切なく。
色んなことが味わえます。
高校時代に、こんなことがあればいい、あればよかったなと思います。

従姉妹と幼馴染、二人のヒロインが活き活きとしていて、魅力的です。
幼かった過去、つらいこともあったけれど、でも今に繋がっていて。
二人にとって、主人公はヒーローなのです。

丁寧で分かりやすい描写で、情景や心の動きがすっと入ってきます。
なんだかその場に居合わせているかのように。

もっとたくさんの人に読んで欲しい物語だと思います。

タイトルから一見硬派な恋愛小説かと思いましたが、
これにはきちんと理由がありました！

過去の過ちが原因ですっかり自信を失ってしまった主人公、高科了。
そんな彼の前に現れたのは従姉妹の春日梨沙、そして旧友の彩名夏月。

春日と夏月。彼女たちは互いに了に好意を寄せるが
当の本人はそれに気づいていないのか、それとも……？

本作は過度な描写もなく、主人公も真面目で正義感が強く好感度◎です。
軽すぎず、重すぎず。全体的にとても爽やかな読み口で
青春の甘酸っぱさをストレスなく味わえます。

今後この三人の関係がどうなっていくのか大変楽しみです！
（本レビューは第16話読了後の内容になります）

自らの過ちから、孤独な学生生活を送っていた15才の少年が主人公。

いわゆるダブルヒロインものであり、視点も切り替えつつ物語が進行しますが……これが非常にスムーズ。
話に一段落つけたタイミングで、読んでいるこちらが気になる人物に移行するのでまったく抵抗なく、むしろ最良ともいえる流れでスルスルと読ませてくれます。

主人公は理由あって後ろ向き、ヒロインの二人も互いを意識してぎこちなくなる部分はむしろ物語のスパイスとして機能。

主人公に好意を持つ理由を無理に隠すこともなく、ストレートな心理描写で示してくるので気持ちのいい青春模様に繋がっています。

現在14話時点、彼女彼らを取り巻く人物環境も…続きを読む

主人公の了くんは、訳あって美人なお姉さん「春」日梨沙さんと一つ屋根の下暮らすこの春から高校生になる男の子。

彼女との再会の後、了くんイケメン化計画として身なりを整えたりデート？の甘いひとときを過ごします。

やがて訪れた入学式。そこで彼は…幼い頃に傷つけてしまった、彩名「夏」月さんとも運命のイタズラとも呼ぶべき再会を果たします！

春の日と夏の月。二つの再会から始まる切なくも温かい恋物語、ご覧あれ！

冒頭では春のヒロインが出てきました。
従姉妹の色っぽいお姉ちゃんですね。
主人公の了君も本能を抑えられない模様。
４話の時点では夏のヒロインは出てきていませんが、かつての級友ということで王道美少女を予感しています。
果たして了君はどちらを選ぶのか、どちらも選ぶのか、はたまた別のお方を？
などと今から妄想しています。

ラブコメではありますが、了君は悩みを抱えている模様。
この悩みをどう乗り越えていくか、そこにヒロインとの交流があるのだと思っています。
きっと笑いだけでは語れない物語となるはず。

かなり読みやすい文章です。
週一投稿なのでゆっくり読めると思います。
ぜひご一読ください。