概要
私には褒められる絵を描く才能がありました。
──梟はただ崖の上にいて満月の様な目で私を見ていました。全23話予定。
「カクヨム夏の毎日更新チャレンジ」https://kakuyomu.jp/info/entry/2024summer-dailychallenge
「カクヨム夏の毎日更新チャレンジ」https://kakuyomu.jp/info/entry/2024summer-dailychallenge
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!深い海溝に沈み込むような耽溺と酩酊
女が過去の己を思い出し、淡々切々と『絵を描くこと』について語りだす。『褒められるために絵を描いていた』、愚かな少女時代――。
自虐的というには乾いて冷酷にも思える語り口と、まとわりつく感情の湿気は、読み手を少しずつ、作者の世界へ沈み込ませるような、深さがあります。
少女時代の主人公は、褒められるための絵を描くために様々な工夫をこらし、そこには努力家の一面もあります。しかし、その幼さに一抹の痛ましさと、哀しさが表現されています。
その彼女が、絵を描くことに向き合うのか、曖昧に他者へ達成感を委ね続けるのか。
褒められる才能があると自認する彼女の『今』にいたるまで、ぜひ読んでほし…続きを読む