第23話
なぜこんなつまらない昔話をしたのか、最後に少しだけお話しさせて下さい。
恥ずかしながら、私は最近とある小説投稿サイトで自作の小説の様な物をしたためています。
絵を描く事を辞めてから、趣味らしい趣味もなかった私のほんのささやかな創作活動です。
絵を描き始める最初の喜びに触れられなかった私ですが、今文章を書き始めそれに触れる喜びを知りました。
ある時、毎日投稿することで
その
学もなく、幼少期の体験も、青春時代もなく、絵を描く事すらも辞めた今となっては、小説の題材になるような物もありません。
しかし皮肉なことに、かつて褒められる絵を描く際に発揮した器用さが幾らか文章をしたためるのに役立っています。
人生経験の乏しい私ですので、すぐに出涸らしとなってしまうでしょう。でもいいのです、その前にひとつでも自分の納得が行く物を書けさえすれば。
そんな私の小説にも、見て下さる方がいて、星や応援、中にはコメントまで下さる方もいます。本当にありがたい事ですし、胸が躍る瞬間です。
しかし私はそんな時、目を瞑り崖の上の梟を思い描きます。そうする事で、私は自己顕示欲や承認欲求の強い誘惑に耐えるのです。
示さず、欲さず、淡々と作品に向かい合う。その気持ちを、かつて私が描いた、私の本当の絵がくれます。
それが今の私が望む、梟からの
了
梟の報酬 ぬりや是々 @nuriyazeze
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