12話
クラスのみんなも勝ったり負けたりと白熱した戦いを見せていた。
ということで俺たちは今、決勝だ。なぜいきなり決勝なのかというと、決勝まで全員瞬殺で倒してきたからなんだよね。
「桐花、凛今度は相手全員複数属性持ちがいるらしいから、一応気を引き締めた方が良いかも」
「そういえば相手の人ってたしか入学試験主席の人だよね」
「あーあの魔法一族の令嬢の人だよね」
「魔法一族ってなんだ?」
「えっ蒼真くん知らないの?魔法一族っていうとね基本的に複数属性持ちの人達のことであの人の家の当主は3属性持ちで彼女もらしいよ」
「それでも3属性持ちなんだ」
「蒼真くん3属性持ちでも10年に一回生まれるか生まれないかぐらいなんだからね」
「そんな珍しいんだ」
「蒼真くんって世間知らずなんだね」
3属性持ちがそんな珍しいんなら全属性持ちの俺はどうなるんだ?
「ちなみに全属性持ちって存在するの?」
「全属性は存在しないと思うよ。どの時代にも全属性持ちはいなかったらしいし」
「最高でも4属性持ちらしいよ今の国のトップの人がそうらしいよ」
「会ってみたいな」
凛さん、目の前に全属性持ちがいますよ。なんてことは言えるはずもなく。
「蒼真、高橋さんそろそろ準決勝だから話してないで行こう」
「ごめんごめん話に夢中になってて、よしこのまま優勝までしちゃいますか」
「「おー!」」
「両チーム揃いましたね」
「では、開始っ」
「フル身体強化(風)」
俺たち3人はいきなりフル身体強化で短期決戦を持ちかけた。
「フル身体強化(火土)」
相手も蒼真たちに対向しフル身体強化を使用した。
「第五魔法ウィンドボム」
最初にも使ったこのやり方で、まずはボスを狙いますか。
そうして俺が物凄いスピードで彼女の後ろに立った瞬間
「第四魔法ファイアサークル」
俺と彼女の周りを囲い閉じ込めるような空間が出来た。
「蒼真くん」
「蒼真っ」
「油断してていいの?」
蒼真を助けたいけどやっぱり決勝に残っただけあって彼女たちはさっきまでとは違い、瞬殺出来なかった。
「主席なだけあってこんな芸当も出来るんだ。正解だね。俺の機動力を奪う作戦か」
「えぇ、さすがにあなたのスピードには驚きました。あなた男なのに凄いんですね」
「ははっ、そりゃどうも」
「後私はちゃんと名前がありますので主席の人なんて言わず、名前で呼んで下さい」
「それなら俺は蒼真だ。蒼真って呼んでくれ」
「私は皇桜花魔法一族の人間よ」
なんて、時間稼ぎをしている内に俺は魔法を貯めていた。
「悪く思うなよ、皇さん、
第三魔法ウィンドスートム」
「なにか来ると思ってましたわ、
第三魔法ストーンウォール」
「くっバレてたか」
まじか、ウィンドスートムは、大分威力が高く彼女のことを見込んで出力最大だったんだけどな。
やむを得ないか、あまり人に見せるのは良くないけど俺はこの人を風属性だけじゃ無理だと判断した。
「フル身体強化(火風)」
「えっ?あなたまさか複数属性もちだったんのね」
「そうだけど、君は確かに強いからねだからこそ本気で行くんだ」
なんて言ってるが本当は全属性使える蒼真であった。
「じゃあやろうか。複合魔法第三魔法火風の槍」
「その年齢で複合魔法が使えるですか、凄いですね。」
「なら、私もそろそろ本気で行きましょうわね」
俺は槍の間合いを生かし、彼女を的確に攻撃した。
「くそっなんで当たらないんだ。」
「なら、私からもプレゼントですわ」
「第四魔法スートンランス」
「ッ!」
これはまずいそうして俺は避けるために後ろに飛んだ。後ろには火の壁があるというのに。
「ぐはっ。」
そのまま火の壁に激突した俺は、動けなくなっていた。
「君は本当に強いんだね、流石魔法一族と言ったところか」
蒼真は実戦で複合魔法や複合身体強化を使ったことがなかった。
「負け惜しみですの。男としてはやった方ですわ。でも、私には届きませんでしたわね」
「フル身体強化(全)」
そうして俺は母さんに禁じられていた、複数属性持ちを明かすことを破ってしまった。ごめん母さんでも、俺はこの壁を越えてこそ、最強になれる。
「!?全属性持ち。嘘なのではなくて、いやだって現時点最高でも4属性持ちしかいないはずなのに」
「動揺してるね、俺にここまでさせるなんて流石としか言えないよ
俺もここまでするつもりはなかったけどしょうがないよね」
俺は瞬時に全回復すると、
「第四魔法アクアシールド、
第四魔法ダークランス、
複合第五魔法ライトニングサン」
「皇さん、これで終わりだ。」
「くっ。第三魔法ファイアシールド」
「そんなんじゃ防げないよ。あ、そうだこのことはどうか内緒でね」
そうしてファイアサークルが解除される。
「勝者石上チーム!」
「よく勝ったね蒼真くん」
「おめでとう蒼真」
「2人のおかげだよ。ありがとう」
「でも、どうやって皇さんに勝ったの?」
「それはね、えーと」
「教えてよ蒼真くん」
そんな話をしていると桐花から小さく囁かれてた。
「複数の属性使ったでしょ」
「もう、隠すのはきついよ蒼真、高橋さんなら信頼できるし大丈夫私が認める」
「まあ、俺も凛なら話して良いと思ってるし、いいか」
「凛実は俺全属性持ちなんだ」
「はい?何言ってるの蒼真くん」
「はいこれを見れば分かるかな」
そうして俺は全属性の魔法を発動した。
「あっ本当なんだ」
「あまり驚かないんだね」
「いやーだって実感わかないし、いきなり全属性持ちって言われてもね」
「それもそうか、だからさ凛このことは内緒にしておいて欲しいんだ」
「うん、そりゃ当たり前だよ」
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