32話目
「ん~なんか重い?」
「ってまたか最近別の部屋で寝るようにしたのに朝起きたらこれなんだよな…」
最近俺の理性が持ちそうにないので、桜花にどうにか頼み込んだけど駄目らしい。
最初こそ嫌がってたけど、最後は大切だからとまだ駄目と言ったら嬉しそうに言うことを聞いてくれたて良かった。
それで解決したと思ってたのに、朝起きるといつも桜花が俺の体に覆いかぶさるように寝ている。
「桜花起きて、おーい」
「蒼真ぁまだ寝させて」
そんな天使みたいな顔で言ってももう効かないぞ。
「第一魔法ライトニング」
「!くすぐったい蒼真やめて、んぅ、分かったからそれやめて」
いつものようにくすぐりに弱い桜花に威力を弱めた雷魔法で起こす。
「はいはい。じゃあ顔洗ってくるから、その内に着替えててくれ」
「分かったわ、まぁ見てくれてもいいのだけれど」
ふぁー。眠っ。
「って何だ?首のこの赤いの?まさかまた、桜花か」
「桜花、入るぞ」
「えぇもういいわよ」
「桜花、俺のこの首についてる赤いのはなんだ?」
「えーと虫刺されじゃないかしら」
「そうだったら良いんだけど、本当に違うよね?」
「そうよ今日の朝寝てる間になんてしてないわ、あ、」
「桜花、はぁいや別に嫌とかではないんだけど目立つところは恥ずかしいというかなんというかさ、見えないところならまだいいよ」
「本当!なら別の所にするわ」
まだいいよってだけなんだけど、ほんとなんでつけたがるんだろうか。
ていうかこれ治癒魔法で消えるかなぁ。
◆◇◆
明日は待ちに待った体育祭だ、この日になるまでいろいろあったな、凜と陽那さんの戦いとか、桐花が暴走したりといろいろあったが、明日は優勝目指して頑張るか。
はは、ほんと俺も変わったな、昔は体育祭とか大嫌いだったもんな、あれは陽キャのためのもので、陰キャのものじゃないとキレてたからな。
「おはよう蒼真くん!」
「あぁおはよう陽那さん」
「今日も元気だね」
「ふふ、元気が取り柄だからね私は!」
なんか陽那さんの近くにいるといつも元気が出るな。
彼女達とは違うエネルギーが貰えてる気がする。
「ほんとありがたいよ」
「なんで、ありがたいの?」
「いや、なんでもない。ていうか先生そろそろ来るよ」
「あからさまにそらしたね、言及はしないけど」
やっぱり陽那さんの笑顔は可愛いな、いやいやこれ以上彼女増やしたら桐花に何されるから分からなくて怖いし、そもそも陽那さんと付き合えるのかって言うことだしな。
「そうだ、気になってたんだけど蒼真くんってさ風属性だけなのになんで、あんな強いの?なんか怪しいことしてる?」
「え?えっと、そうだななんて言うんだろう。陽那さんとかさ凜とか桐花って元から複数属性持ってたじゃん。その人達に比べてその一つの属性だけと向き合う時間が多かったからかな~」
うん、それっぽい話は出来たかな。まぁ風属性は、使い勝手がいいから使ってたらいつの間にか一番得意になってたから使ってるだけなんだけどね。
「って他の人もそうじゃん!特訓方法とか知りたいなぁ、私も強くなりたいなぁ」
俺達と比べてるのかもしれないけど、俺達は学校でも強い方だし、桐花と凜も以前より相当強くなってるしまともにやり合えるだけ凄いと思うけどな。
「まぁ実戦しかないかな」
「実戦かぁ、ならさ蒼真くんが相手になってくれない?」
「いや、いいけど時間があんまり取れないと思うけどいいの?」
「うん!空いてるときでいいからさ」
「それならいいけど」
陽那さんとやるのも訓練になるし、やればやるだけ新しい発見もあるしな。それなら桐花も許してくれるよね、うん……。
貞操逆転世界で男で唯一魔法が使える男が奮闘する スライム @waruisuraimu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。貞操逆転世界で男で唯一魔法が使える男が奮闘するの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます