15話

俺達は一緒に登校していた。なんて幸せなんだろう。


「2人ともおはよう」


2人に元気よく挨拶すると挨拶が返ってくる。


2人の美人な彼女ができるなんて前世では考えもしなかったな。


「あ、そうだ蒼真くん、前に皇さん相手に全属性使ったって言ってたけど、大丈夫なの?」


「あーやばいここ最近いいことがありすぎて忘れてた」


「蒼真ほんとに大丈夫なの?バレたら確実に終わるよ」


「でもここ2日間なにも広まってないことを見るに大丈夫でしょ」


「皇さん休んでるだけだよ」


「えっそうなの?もしかして俺の魔法のせい?」


「多分そうだと思う」


大事になってなければいいんだけど。そんな会話をしていたら学校に着いた。


「あなたが石上くんね!待ってたわ」


あーやばい早速面倒ごとだ。どうしてこうなるんだ。


「皇さんだよねおはよう」


「挨拶を返してくるなんてちゃんとしてる男なのね」


挨拶返すのは当たり前だし、てか、この世界の男そんな酷いのかよ。


「でご用件は?」


「ここでは話せないから放課後1人で来て」


「分かりましたけど、もう怪我は大丈夫なんですか?」


「まだ、痛むけど生活は出来るわ」


「それはごめんなさい」


「気にしないで、そもそも私が受けきれなかったから怪我したんだしね」


ていうか話って魔法のことだよな。


「あっそれと放課後一緒に行くのこの3人じゃダメかな」


「でも、あれはあなたの秘密じゃないの?」


「そうですけど、この2人は知ってるんでね、ていうか約束守ってくれたんですね」


「そこまで酷い人間じゃないわよ」


「ということでまた、放課後で」


「えぇ、また放課後に会いましょう」


そうして皇さんは校舎に入っていった。


「はぁ、面倒だ行きたくないよ」


「でも蒼真行かないとバラされる可能性があるわよ」


「そうですよ蒼真くん、バラされたら大変なんですから」


「そうだよねしょうがないか、使った俺が悪いし」


なんて朝から憂鬱な気分で学校を過ごした。


「体感時間が早すぎる。もう放課後だよ。助けてよ、桐花、凛」


「ほら、行きますよ」


早く帰りたい。


「ちゃんと来たわね」


「そりゃ来ますよ流石にバラされたらまずいんで」


「そうね、早速本題に入るけどあなたの見た目私の好みだし結婚しない?」


「「「えぇーーー!!!」」」


「一体なにを言い出すんですか」


さっきまで黙っていた凛が言う。


「それを蒼真の彼女である、私達に言うなんて」


「えっ彼女?あなたたち付き合ってたの?」


「そうですよ、ていうかいきなり結婚なんて、何でなんですか?」


「それはあなたが全属性持ちだからよ」


「いつも母親には期待されてるの、それに前から言われてたの男で魔法が使える奴がいるからどうにかして近づけって」


「代々私の一族は絶対に男性と無理に結婚してきた。人工授精でもいいと思うのにね。プライドって本当に邪魔ね。無理に結婚したからか母親はいつも父に避けられ大分前に離婚したわ」


「そんなのを見て育ったから結婚なんて嫌だったのでも、母親には逆らえないし」


「そんな中あなたを見て少し嬉しかった。あなたは女性と普通に関わっていてそれで思ったの彼と結婚できればと」


「でも、付き合ってる人がいるなんて知らなかった。一夫多妻制はあるけど使う人はほぼいないし」


「ちょっとごめん話は分かったけどいきなり結婚なんてのは無理だけど、友達からなら」


「えっ断られると思ってたのにこんな返答なんて。これからは友達としてよろしくね」


「蒼真くんこれで3人の嫁ですね」


「まだ、嫁とは決まってないよ」


「でも、蒼真のことだから将来10人ぐらい嫁がいそうね」


「怖いこと言わないでくれそれは流石にないと思う。二人のこと大切にしたいし」


2人とも疑がってるようだが、

それは流石にないよ。


「そうだ、今日皇さんも一緒に帰る?」


「えぇ、それより私のことを桜花って、呼んで」


この世界の女の子は名前呼びが好きなのかな


「分かったよ桜花、俺のことは蒼真って呼んで」


「了解したわ、蒼真」


そうして蒼真に新しい友達(嫁候補)が出来た。

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