7話

「ではみなさん身体強化を発動したところで今日は二人組で戦闘をしてもらいます。」


「あっ言い忘れてましたが、戦闘中は身体強化以外の別の魔法を使ってもいいですよまあ、使える人はいるか分かりませんけどね」


「じゃあみなさん始めて下さい」


「高橋さん始めようか」


「うん、そうだね」

本当に大丈夫かな。


もし、彼を傷つけたりなんてしたりしたら今や学校の生徒や先生までもが彼の虜になっているため、この先学校では生きていけなくなっちゃうよ。


「よしっ高橋さん僕からいくよ」

えーと怪我させないようにある程度手加減しなくちゃね。


前に手加減をミスってあの森の一部を破壊しちゃったからね。


戦いを始めると意外に高橋さんは強くて、これならもうちょい力を出してもいいよね。


「蒼真くん本当に君って男の子なの?男の子にしては強すぎだよ。」


「そんなことないよ、僕はまだまだだよ」


蒼真くんは予想以上に強くて私は驚いていた、私は昔からやればなんでも出来てこの学校の試験でも上位の成績だった。


でも彼は雷の身体強化プラス光魔法を使ってる私と張り合っていた。


これはもうちょい本気出しても大丈夫だよね。


「蒼真くん。もっとギアを上げていきますね」


「フル身体強化(雷光)」


ちなみに蒼真は誰にも全適正が使えるのを話していない。


蒼真と高橋さんは白熱した戦いを見せていた。


彼は昔から天才だった。今だって風属性だけで、2属性持ちと同等の実力を見せている。彼を助けたのだってあの時以外一度もない。


いつだって彼のことを遠く感じて私はいつか置いてかれるんじゃないかと不安だった。


「如月さんさっきからよそ見ばっかりですよ石上くんが心配なのは分かるけど集中しないと怪我しますよ」


先生の言うとおり今は戦いに集中しなきゃいけない

蒼真のためにも強くないといけない。いくら蒼真が強くても一人ではやれることは限られる。いつか私は蒼真と肩を並べて見せる。


「先生私本気で行きます」

「いいですよー。どんとぶつかって来て下さいね」


「フル身体強化(水)」


これは身体への負荷が強くてあまり長くは使えないけど蒼真に追いつくには、こんなこと余裕で出来なくちゃね。


「第二魔法闇刀」


私はプラスで、闇魔法で武器を作った。本来普通の人は身体強化プラス別の魔法を使うのはすぐには出来ない。


なぜかというととても制御が難しいからだ。それに下手すると魔力を使いすぎてエネルギー切れになったりする。


蒼真は小さい頃から余裕で身体強化と魔法を同時使用していた。

私は最近やっと出来るようになっというのに。


「おっ如月さん同時使用出来るんですね」


「はいっ。長くは続かないですがね」


「いやいや普通の人はこの学校を卒業する頃に習得するか、卒業後に習得するのがふつうですからね」


「それにしても今回のクラスは優秀ですね、高橋さんと石上くんと如月さんそれにあと一人、4人も魔法の同時使用が出来る人がいるなんてこれは体育祭が楽しみですね」


その後先生とずっと戦っていたが、先生に攻撃が当たる気配がない。なんでフル身体強化を使ってるのに。


「如月さん攻撃が単調ですよ、それに私も闇属性なのであなたのそれはあまり効きませんよ」


そうして私は一度も攻撃を当てられず、授業が終わった。


「みなさん終わりですよ」


先生が呼びかけても戦いを続けている人がいた。それは、


「蒼真くん、君がこんなに強いなんて世界はまだまだ広いんですね」


「ていうか、試験のとき大分手を抜いてたじゃないんですか」


「そんなことないかなー」


あれ、バレました?男にしては強すぎると目立つかなーと思ってたから、周りの人と合わせて実力をセーブしてたからね。


「そこの二人もう授業が終わるので早く終えて下さい」


「蒼真くんもう授業終わりだってだからもう戦闘は終わりですね」


「やばい、戦闘が楽ししすぎて気付かなかった」


「また、今度戦おうね高橋さん」


「そうですね!蒼真くんまた、戦まいましょう!」


僕達はその後授業を終え普通に勉強して放課後になった。


「はぁーようやく終わった。魔法の勉強ならいいんだけどな、他の勉強はやっぱり魔法の勉強ほどすきじゃないなー」 


「昔から蒼真ってほんと魔法のことしか興味ないよね」


「まぁそりゃ魔法って面白いからさ」


他のことにも興味を持って欲しいな蒼真には。


だってずっとずっとアピールしてるのに一切気付かないし。





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