22話
うっ、体中が痛い。ふと目を覚ますと俺は自室ではなく、病院?らしき部屋で寝ていた。
そうか、あの後疲れて倒れたのか、桐花達は大丈夫だったかな。
そんなことを考えていたら、話し声が聞こえてきた。
「皇さん、もう良いと思うよ毎日来るのは大変だしね」
「大変なのはそっちもよね」
「私達は彼女だから大丈夫」
「彼女ってそういうものなのね」
3人の声が聞こえると、俺は立ち上がろうと動いたが、体が痛くて立てなかった。
そうして彼女たちが病室に入ってきた。
「よっ、3人とも元気だった?」
あれなんか固まってるぞ。おーい
反応がなかったのでもう一回呼びかけると急に凜が泣き出してしまった。
「蒼真くん!やっと目を覚ましたんですね」
泣きながら凜に抱きつかれた。
そんな勢いで抱きつかれたら痛いよ凜。
続いて桐花も抱きついてきた。
「蒼真いつも無理して自分ばっかり怪我してもう心配かけないでよ」
でも、君達を守るためなら俺はいつだって無理するよ。
「ごめん、2人とも。っていっても1日ぐらい寝てただけでしょ」
「何言ってるの?1週間は寝てたんだよ」
「ん?一週間って言った?」
「うん」
いやぁそんなまさか。疑っている顔をしていると
「蒼真あなたは私達を運んだ後にすぐ意識を失ったの」
「あぁそれは分かってる、でも何で一週間意識がなくなるなんてことが起きるんだ?」
「それは、あなた魔力少ない状態で高階位の魔法や複合魔法を打ったでしょ」
「まぁ連発したな」
「やっぱりそうなのね。人間って魔力がなくなると立っているのもきつくなるのよ。だから蒼真は魔力欠乏症になっていたの」
「魔力欠乏症って魔力の使いすぎで一時的に魔力を回復するために動けなくなる病気だろ。そんな一週間なんてなるものか?」
「あなたの魔力が膨大で時間がかかったのよ」
「ていうか俺はなんで魔力がなくなったんだ」
「それは私の家の地下牢には魔力を1割まで減少させる術式があってそれによって蒼真の魔力がなくなっていたの」
「そういうことか。理解できたわ説明ありがとう桜花」
その後泣きながら抱きついて離さない、2人を剥がそうとしたが、離れないのでそのまま起きあがり以上がないので退院した。
ちなみに後から聞いたが皇家は、昔から酷いことをしていて、今回の件で魔法一族から追放が決まった。
後俺の体調だが先生がいうには魔力が回復したなら退院していいそうだ。後魔力が少ないのに魔法を打つなと言われた。そりゃそうか。
◇◆◇
「一週間ぶりだ。ただいま母さん」
家に入ると母さんが泣いていた。え?
「!蒼真もう大丈夫なのね」
母さんの顔をみるとくまが酷くせっかく美人なのにもったいないぞと言いたくなった。恥ずかしいからいわないけど。
「うん、もう大丈夫。母さんもそんなに気負わないで」
「ぐすっ、そうね、そうだ一週間ぶりのお母さんのご飯食べる?」
「うん!食べたいなそうだこの3人も一緒でいいかな?」
「えぇいいわよ」
はぁやっと日常に戻ってきた。やっぱり平和が一番だよね。あ、そうだ桜花にあのことを話しておかないと。
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