28話
「蒼真起きて、もうご飯が出来たってお義母様が言ってるわよ」
「ん~もうちょい寝させて」
「もうこうなったらこうするしかないわね」
「んぐっ、分かった起きるからやめてくれ」
「じゃ下に行きましょ」
昨日もこんな感じで起こされたんだよな。桜花には羞恥心というものがないのだろうか。
可愛いからいいんだけどね。少しは自重して欲しいよね。前にそのこと言ったら私のこと嫌いなの?って泣きそうになりながら言われたからあれから言ってないけどね。
「おはよう、母さん」
「おはようございますお義母様」
なんだ?お母様って?
「ふふ、二人ともおはよう」
母さんその目はなんだ、そんな目で見ないでくれ恥ずかしいから。
「「いただきます」」
今日も母さんのご飯は美味しいけどでも、日本人ならさ白米食べたいんだよな。いっそのこと俺が作るか、なんてそんな余裕もないんだよな。
「ねぇ蒼真今日は出掛けましょ」
「いいけど何するんだ?」
「それは内緒」
桐花と凛も一緒に行くのかな?そういえば
俺を独り占めするのは桐花によって許可がないと禁じられてるから無理だろうけどね。
「最近桜花ちゃん顔色がいいわね、来た当初は顔色が優れなかったから心配だったのよ」
「もう大丈夫ですわお義母様!蒼真のおかげで直りましたの」
俺なんかしたっけな。まぁ元気になったのならそれでいいか。
「あっそろそろ桐花との集合時間だから準備するぞ桜花」
「えぇもっとお義母様と話をしてたかったのだけど仕方ないわね」
◇◆◇
「ねぇ蒼真、首のそれはなに?」
「ん?なんだ首のあとって?」
「とぼけないで桜花と何してたの!」
桜花の顔を見るといたずらをした後の子供のような顔をしていた。
「桜花もしかしてまさか」
「ふふ知らないわね」
とぼけるなよ桜花、このままじゃ俺の命が危ない。
「ずるいずるいよ桜花ばっかり構って私にももっと構ってよ」
「そうだねごめん、最近桜花ばっかりに構ってた。そうだ今日は桐花の言うこと一つなんでも聞いてあげるよ」
「本当!じゃあ考えておくね」
流石にそんなにやばいのは命令しないだろ。
「蒼真くん面白そうなお話をしてますね」
「凛いつも脅かさないでくれ、心臓に悪い」
「ふふっごめんなさい。後さっき桐花ちゃんの言うことを聞くって言ってましたが私はダメなんですか?」
「いやそんなことないよ、凛もなにか考えておいてくれ」
「三人とももう話はいいかしら。そろそろ行かないと遅れるわよ」
「うん、早く行こうか」
あの時の俺は考えもしてなかったまさかあんな命令を出されるなんて。
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