17話

「桜花、今日こそはちゃんと勝つからな」


「えぇ私も次こそは勝ってみせるわ」


「ということで今日は一緒に訓練しようぜ」


「了解」


ということで準備をしっかりしてから早速始めることにした。


「第三魔法ファイアサークル」


前回はファイアサークルのせいで苦しめられたからな。


「いきなり閉じ込めてごめん桜花

他の人に見られたくないからさ」


「蒼真は全属性持ちだからそりゃそうね」


「じゃあ始めよっか」


「身体強化(風雷)」


「身体強化(火土)」


今日は風と雷でスピードで攻めるとしよう。でもなぁ…

フル身体強化(全)もそうだけど速度が速すぎてまだ上手く制御できないんだよね。


「第三魔法闇刀」


これは短剣でリーチが短いけど俺と相性がすこぶるいい。


いきなり行くぞ桜花。


「ッ!第三魔法ファイアウォール」


蒼真が魔法で小刀を作り出した瞬間目に追えないスピードで私の背後を取っていた。


とっさに魔法を発動出来ていたから良かったものの反応していなかったらやられていただろう。


「桜花流石だな。やっぱり反応するか、ならこれはどうかな」


「複合魔法第五魔法ライトニングストーム」


「くっ」


「避けれないほどの広範囲攻撃なら無理だよね」


桜花の隙を突いて俺はフル身体強化を発動して背後を取った。


「意外に楽に終わったね」


「背後に来ると思ったわ

第五魔法ロックキャノン」


「ヤバ!」


「はぁはぁ流石だな、桜花光魔法がなければまずかったよ」


俺は直撃した後瞬時に光魔法を発動した。


「相変わらず全属性持ちはズルいわね」


「はぁ、こっちは本気で行ってるのに桜花が強いんだよ」


やっぱり桜花は強いな。簡単な小細工じゃやられもしない、でもささっきからずっと背後に回ったのはなぜだと思う?


「第一魔法ファイアボム」


この魔法は相手に触れて印を付けないと発動できないし、発動まで時間もかかるから弱いんだけど、こういう使い方もあるよね。


「桜花今日も俺の勝ちだね」


這いつくばっている桜花に手を差し伸べながら言う。


「まさか、そんな作戦で来るとは思いもしなかったわ。次は絶対に勝つわ」


「俺も今度は真っ向から勝ちたいな」


そうして桜花に光魔法をかけてファイアサークルを解いた。


「ふぅ、あの中やっぱり暑いな」


「こっちも汗がヤバいわ。ねぇ臭くない?大丈夫?」


「俺も汗かいてるし大丈夫だろ。

それに桜花みたいな美人の汗なんてご褒美じゃん」


「蒼真あなたそれ本気で言ってるの?」


「あぁ本気だぜって本気ってのもキモいな」


「あなたほんと面白いわね」


「どこが?」


「そういう所よ」


うーんそういう所って何?

俺達はそう言って笑い合いながら、他の人の訓練を見ていた。


流石にもう一回訓練はきついからな。そう桜花に伝えたら、桜花もきつかったらしい。

ていうか桜花顔赤いけど大丈夫かな。凛みたいなことにならんと良いけど


蒼真あなたのことを知るたびに、

胸がドキドキする。何でだろう。こんな感情初めて。










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