第7話
☆☆☆
『好きになりそうな人』という中途半端な位置づけだったに関わらず誠は嬉し泣きをしていた。
結果はダメだったということなのに、どうしてあんなに泣いていたのだろう。
恋愛経験の乏しい僕にはいまいちわからなくて、「ねぇ、恋愛ってなに?」と、夕飯の席で親に質問することになった。
すると父親も母親も驚いたように目を丸くして、箸を止めてしまった。
「れ、恋愛、ねぇ?」
「そ、そうだな。お父さんたちの場合は職場で出会って、お母さんからの猛アプローチの末にだなぁ」
「いやだお父さん、逆でしょう? お父さんから先に声をかけてきたのよ?」
「いやいや、お母さんのほうがお父さんにベタ惚れでなぁ」
「お父さんから告白してきたのよぉ?」
と、意味のない言い合いが始まったのでは僕はすぐに親に質問したことを後悔したのだった。
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