2024年 4月 2日 5:00
少し、赤くなっている空。ここらでは遠くが少し緑に見える。いつも通りの朝焼けだ。
それでも、その日はいつも通りの朝ではなかった。
「ゾンビ化が、今朝確認されました。不要不急の外出を控え、できるだけ家にいるようにしてください。」
この日から、日常は、はっきりと崩れ始めた。
テレビの情報番組で専門家たちが議論を交わしている。
「えー、ですので、この新型ウイルスは、意識を混濁させ、俗にいうゾンビのようになってしまうという病です。おそらく、4月1日に発生したと考えられます。現在治療法はなく、空気感染も確認されています。非常に危険ですので、外出を控え、家にいてください。」
各国は、大忙しだった。回線が混乱するほど通信が行われた。
「これから、どうしよう。」
全てが、意味をなくした。
今までの積み立ての、努力の全てが。
ずっと我慢していた全てのことが、無駄になった。
頭が、少し赤く染まった。
…気がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます