2024年 4月 23日 17:00


「どういうことですか。加藤さん。」


 彼、鈴木は組織の中の動ける人を引き連れて、加藤のもとにやってきた。

 印刷された、資料をもって。


「見たの?なら、わかるでしょ。」


「な! なんで報告しなかったんだよ!」


「パニックを避けるため。以上。」


 あまりにも、そっけない対応だった。


「なら、おかしいんだよ。この計画はまだ更新されている。加藤さん。あなたしか更新できないはずなんです。」


「何? 私を疑ってるの?」


「はい。その通りです。」


 彼らは、今までの倫理観のままだ。

 それでは、この崩壊していく未来の先では生きていけないだろう。


 知ったことではないが。


「動機がないじゃない。宇津木を殺した動機が。」


「なら、アリバイを提出してください。」 


「……」


 彼女は押し黙った。

 それでも、ひそかに計画は進んでいる。

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