2024年 4月 16日 17:00



 加藤は、道中で自衛隊と合流を果たした。


 そう、司令官が乗っ取られ、宇津木によって死地へと向かわされた部隊だ。


 彼ら部隊は、偶然にも庁舎に行っていた。宇津木のミスともとれるが、実は本来なら正しい判断だった。


 加藤たちが死んでいるなら、その確認なり、埋葬なりで、時間がかかり、予備の燃料も使い切る想定だったのだ。



 彼女らは、強力な戦力を手に入れた。


 こうして、宇津木の計画において最も排除しなければならない要素は集まり始めていた。



×+×+×+×+×



 皆が、火を囲んでいた。


 彼らの日の中で燃えているのは、宇津木だ。

 今、加害者を生かせておくような余裕などなかった。


 故に、燃やすしかなかったのだ。



 加藤も、すこしの人間味が残っていた。


 火葬したのは、小さな慈悲の心だった。

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