2024年 4月 5日 5:00


 避難所に着いてから、1日が経った。


 ここでの暮らしにも、やっと慣れてきた。


 配給などの、支援物資系はほとんどない。



 それでも、場所があるだけマシだし、食事があるだけマシだ。


 少なくとも、きてよかった。

 それでも、親が死んだという事実はまだ、実感がない。けれど、いつもは親がやっていたことをやるときに、「あぁ、いないんだな」と実感する。


 このまま、平和になればいいが。




×+×+×+×+×




 1人、避難所の管理者が部屋にこもっていた。彼の名は宇津木。いち早くネットで病気を見つけ、避難の計画を作っていた。




 いくら、ここが避難所だと言っても、さすがに物資が尽きてきた。

 地味に配給を減らしていたが、もう限界だ。


 そろそろ、避難所の食糧が尽きる。大都市への二次避難が必要だ。

 具体的な経路を練り直そう。

 まず、海沿いの駅。そして、庁舎だ。


 距離的には駅の方が近いが、駅はゾンビが多い。これは、近くの津波避難タワーに登って確かめた。

 なので、必然的に避難先は庁舎になる。


 ルートと、道具を用意するか。



 微笑みを浮かべて、宇津木は倉庫に向かっていった。

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