2024年 4月 3日 17:00


 お腹がすいた。


 一日中、動いていなかったからといっても、体のエネルギーは失われていく。


 もう、食糧がなくなった。助けも来ない。

 どうすればいいのかわからない。


 あぁ、なんで。なんで、こんなことになったの。




「いい? 今から避難所まで走るわよ。この公民館ね。それと道中であったゾンビには、できるだけ触れないように。」


 これは、一か八かの作戦。もはや、それ以外に策はない。

 ネットで調べまくって見つけた今も受け入れてる避難所。信用できるか、ではなく信用しなければならない。

 ゾンビは、海のようにいるのではなく、時々道にいるくらいだ。ゾンビたちの動きも、栄養不足で遅い。今なら、ギリギリいけるかもしれない。


「行くわよ!」


ドンッ 


 勢いよく扉が開かれた。




 緑色の空が、やけにはっきりと見えた。

 頭が、少し痛んだ。


 …はっきりと。

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