2024年 4月 9日 5:00



 朝になった。


 闘う日。

 空気は、堅く、冷たかった。



「簡単にルールを説明するよ。」


 宇津木さんが、話を始める。


「今から、二つのグループに分かれて個人戦をする。何で闘うかは、相手の人と相談してくれ。」


 すこし間が開いてから、


「負けた方は、下の階に下がる。勝ちが多いグループがヘリで脱出する。運も絡んだゲームだ。階段を埋めれば、移動はエレベーターでしかできなくなる。多く勝ったグループが多数派として残るから、エレベーターの管理権限のある管理室があるこの階でやれば、必然的に負けた方のグループは反抗ができないんだ。」


 果たして、それでいいのかは分からなかった。

 どうせ助かるのなら、どちらでもいい。そんな気がした。


 ちなみに、私はじゃんけんをして負けたので、下の階に降りた。

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