2024年 4月 11日 17:00


 屋上はきれいな場所だった。

 ビルは薄くもやがかかり、汚れていた。

 それが、はっきりと見えるくらいには高かった。

 手すりもついていた。


 この屋上から見える夕日はきれいだった。

 うすく青い空も、きれいだった。






 来ない。


 一向に来ない。



 ヘリが遠くで見えたとかじゃない。

 音どころか、姿も見えない。


 足音的には、大体今ぐらいに来ていた気がするのだけどな・・・



 見捨てられた?


 まさか、そんなことはないと信じたい。





 確かに、確証はないけれど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る